【水上の女神~レーサーの素顔(309)】湯浅紀香
地力がアップしている今こそ狙い目だ。群馬支部の若手・湯浅は今年5月~10月までの2025年前期適用勝率(来年1~6月)が5・19。今期(24年後期・今年7~12月)の3・84から1点以上も上昇させた。 「エンジンの引きがたまたま良かったです。乗りやすいエンジンを引いたり、自分もたまに調整を合わせたりすことができた。初の予選突破(8月・まるがめ)ができたし、初優出(同月・平和島)もできたから、リズムが良かったのかな」 流れの良さを好調の要因に挙げながらも、「乗り方をいろいろと試してみたりして、練習から考えながら乗るようにしています」。レベルアップへの努力を怠らなかったことが、今の成長につながっている。 「悪いエンジンを引いたときは自分らしいレースができないし、調整力も旋回力も、全体的に足りない。今回はA2級に上がれなかったので、次は余裕を持って(A2級に)上がれるようにしたいです」 レーサーとしてのキャリアはまだ2年10カ月。今後の経験や努力次第でさらなる成長は十分に見込める。 「特にどのコースが得意とかはないんですが、3コースは好きですね」 柔和な表情とは裏腹に、水面では果敢なターンで見せ場を作るタイプ。目標にしているA2級昇格を目指して、7日に開幕する地元・桐生の一般戦は思い切りのいいスタートとターンで存在感を示す。 (立山友基) =次回は15日に掲載 ■湯浅 紀香(ゆあさ・のりか)1998(平成10)年10月28日生まれ、26歳。群馬県出身。129期として2021年12月に多摩川でデビュー。父はオートレーサーの湯浅浩(61)。趣味は音楽鑑賞。好きな食べ物はすし。好きな言葉は『臥薪嘗胆』。7日開幕の桐生一般戦に出場予定。158センチ、47キロ。血液型A。