今週、日経平均株価は12日におよそ34年ぶりの高値を更新するなど、4日連続でバブル期後の最高値を更新しました。その理由は何なのか? 経済部の渡邊翔・金融担当キャップが解説します。 ――株価がバブル期後の高値更新というニュース、今週何度もお伝えしましたけどもなぜなんでしょうか？ 日本企業の好調な業績をうけて、国内からも海外からも今後への期待が高まり、日本株を買う動きが起きているからなんです。 コロナ禍から経済も回復し、長らく続いたデフレ経済から日本が脱却するんじゃないか、さらに春の企業の賃上げも去年を上回るんじゃないか、ということで、「今が日本企業が変わっていくタイミングなのではないか」と見られているんです。さらにいま、円相場も円安ですから投資家にとっては日本株というのは魅力的、かつお買い得なわけなんです。 また今年から始まった「新NISA」で、株式投資などの売却で得た利益などを非課税とする制度が拡充されました。市場関係者からは、これによって一般の方々の投資への関心が大きくなっている事も株価を押し上げているという指摘もあります。 きょう街の人に聞いてみても投資に興味があるという方がいらっしゃいました。 女性 「（Q投資に興味は？）はいあります。お母さんはしてほしくないって言う方なんですけど」 以前からNISAを利用する男性 「やはりNISAはうまく活用した方が個人にとってはいいかなと思ってるので」 男性 「今年に入って早速52万（利益が出た）」 ――この株価の上昇・好調は今後も続きそうなんでしょうか。 正直、まだわからない面はあると思います。今の株価は日本経済への「期待感」から上昇しているだけに、市場関係者からは「思っていたほどの賃上げ幅ではなかったとか、期待通りにならなかった時には株価も下落するリスクがある」との懸念の声もあります。