走行中の列車上に乗る行為がSNSで流行、未成年者の死者続出。再生回数狙いか(アメリカ)
走行中の列車の上に乗る「Subway surfing(地下鉄サーフィン)」行為が、若者を中心にSNSで流行している。米ニューヨーク市では今年に入り、11歳から15歳の6人が列車から落ちるなどして死亡した。 【動画】実際の映像がこちら。走行中の列車上に乗る「Subway surfing(地下鉄サーフィン)」
地下鉄サーフィンとは、走行中の列車の上に乗る行為だ。アメリカの若者たちの間で危険なチャレンジをしてSNSに動画を投稿するのが流行っており、政府や警察が警告している。 CNNによると、ニューヨーク市だけで、今年に入り6人が地下鉄サーフィンに失敗して死亡した。いずれも11歳から15歳。昨年の件数をすでに上回っており、危険行為として罪に問われる可能性もあるという。 10月24日、13歳の誕生日を目前に控えた少年が地下鉄サーフィンで死亡した。10月27日も、12歳と13歳の少女が走行中の列車の上を走り、13歳の少女が走車両の間に落下して死亡した。
ニューヨーク市警察の交通部門は、危険行為の動画を公開し「中に乗れ、生きろ」とメッセージを発信している。 「地下鉄サーフィンの危険性は現実的で、その結果は人生を左右する可能性があります。(夏休みが明け)学校が始まってから、最も若く、最も多感なニューヨーカーたちが地下鉄に戻っている今、この危険な行為を考えている人たちに警告します。考え直してください」
ニューヨーク市は、地下鉄サーフィンが頻繁に見られる地域にドローンや警官を配備し、列車に登っている人を発見し次第、なるべく事故が起きる前に対応している。 市の発表によると、10月31日までに114人を列車から降ろしたという。9歳から33歳まで、平均年齢は14歳だ。 「地下鉄サーフィンは、人を死に至らしめる罠です。ソーシャルメディアで他人がやっているのを見て、ますます多くの若者が命を危険にさらしています」と、エリック・アダムズ市長は述べた。 「ネットで有名になるための5分間が、何年もの後悔や痛みを生みます。子どもを失う家族にとっては、生涯のトラウマや心の傷につながるかもしれません」
市は今年2月、若者のメンタルヘルスに悪影響を与えているとして、5つのソーシャルメディア・プラットフォーム(TikTok、Instagram、Facebook、Snapchat、YouTube)を提訴した。「悪影響」の一例に、地下鉄サーフィンも挙げられている。