沖合で別の船から受け取りか 館山の大量コカイン事件 3管本部(千葉県)
館山市の相浜漁港でコカイン約178キロ(末端価格約44億5000万円相当)が押収され、外国籍を含む8人の男が逮捕された事件で、容疑者らは沖合で別の船からコカインを受け取り、プレジャーボートでコカインを漁港まで運んでいたことが第3管区海上保安本部への取材でわかった。 この事件では、館山市の重機運転手の男(68)ら日本人3人と、トルコ、イタリア、ギリシャ国籍の28~63歳の5人が、相浜漁港に係留していたプレジャーボート内でコカイン約1キロを所持したとして、5月30日に麻薬取締法違反(営利目的所持)の疑いで現行犯逮捕された。 3管本部によると、容疑者らは相浜漁港からプレジャーボートで同市洲崎の西の沖合まで出て、別の船からコカインを受け取って自分たちの船に積み替え、漁港に戻って陸に持ち込もうとしていたとみられる。逮捕当時は、容疑者らがコカインをボートから持ち出して乗用車に積み込んでいたところだったという。 コカインはれんがほどの大きさに小分けされ、紙のようなもので包んで複数の大型バッグに分けて入れられていた。今回のコカインの押収量は、3管本部の管内では過去最大規模という。 この事件では、3管本部などと合同捜査本部を組む横浜税関が、8人を関税法違反容疑で横浜地検に告発した。告発は6月21日付。 合同捜査本部は容疑者らの認否を明らかにしていないが、8人の役割や背後関係、コカインの入手ルートなどを調べているとみられる。