節約しながら十分に「野菜」を摂取するのが難しいです…「野菜ジュース」を飲むだけでもいいのでしょうか?
健康づくりの一環として野菜を積極的に摂取したいと考えている人もいるでしょう。しかしひとり暮らしをしていたり、忙しい生活をしていたりすると、野菜を買っても消費しきれないケースも考えられます。「野菜は高いので買うのを躊躇(ちゅうちょ)してしまう」という人もいるかもしれません。 そこで今回は、理想的な野菜の摂取量や、節約しながら十分に野菜を摂取する方法について調べてみました。日頃から意識して取り組むことで野菜の摂取量を増やすことは可能ですので、ぜひ参考にしてみてください。 ▼4人家族で食費「月8万円」は高い? 1人当たりの“平均”もあわせて解説
みんなどれくらい野菜を食べている? 理想的な野菜摂取量は?
農林水産省の「令和5年度 野菜摂取量の見える化の取組結果について」によると、多くの人が1日当たりの野菜摂取目標量に達していないとのことです。 健康づくりの指標である「健康日本21」(厚生労働省)では、20歳以上の1人1日当たりの野菜摂取目標量は350グラム以上としていますが、現状は平均280グラム程度で約7割の人が目標量に達していません。男女世代別の1人1日当たりの野菜摂取量は以下の通りです。 【男性】 ●総数:288.3グラム ●20~29歳:233グラム ●30~39歳:258.9グラム ●40~49歳:253グラム ●50~59歳:278.2グラム ●60~69歳:304.3グラム ●70歳以上:322.9グラム 【女性】 ●総数:273.6グラム ●20~29歳:212.1グラム ●30~39歳:223.2グラム ●40~49歳:241.2グラム ●50~59歳:260.7グラム ●60~69歳:309.8グラム ●70歳以上:300.2グラム
節約しながら十分な野菜を摂取する方法
農林水産省では、日頃の野菜摂取状況が把握できる測定機器を省内に設置する取り組みを行いました。1回目の測定後、意識的に野菜を摂取することで、2回目、3回目の測定では改善を実感できます。これにより、野菜の適量摂取の習慣化につなげることが狙いです。 参加者の取り組み結果によると、野菜摂取量を点数化した「ベジスコア」の1回目平均は367.7(野菜290グラム程度)、2回目の平均は416.2(野菜328グラム程度)と上昇しました。 ベジスコアを上げることに成功した人が行った工夫を参考に、節約しながら十分な野菜を摂取する方法を以下にまとめました。 ・小分けや作り置きをして野菜を摂取する 買った野菜は小分けにして冷蔵庫に保存すると、毎回少しずつ食べられます。緑黄色野菜を炒めてから冷蔵庫に保存しておけば、肉類などと合わせて食べることもできるでしょう。野菜を蒸したりゆでたりして冷蔵庫に保存しておくと摂取しやすくなるとの声もありました。 使い勝手のよいトマト・玉ねぎ・ニンジンなどは、小分けにして保存すると便利です。例えば玉ねぎは刻んで保存用パックに入れておいたり、ソテーしたものを小分けにしたりするとハンバーグを作るときなどに使用できます。その都度野菜を買うよりも節約につながるでしょう。 ・冷凍野菜を活用する 野菜を購入しても全部使いきれないことが多い家庭では、保存のきく冷凍野菜がおすすめです。よく食べる野菜は生野菜を購入し、それほど頻繁には食べない野菜は冷凍のものを購入するなど、種類によって使い分ければ、さまざまな野菜を摂取できるようになります。 消費しきれない野菜は冷凍することで、食品ロスをおさえられるでしょう。例えばブロッコリーを1株200円で購入したとして、小分けにして冷凍保存し、4回に分けて使えば1回当たり50円ですみます。「一度に食べきれず傷んでしまった」「急いで消費しなければならなかった」などといった状況は避けられ、さまざまな種類の野菜を無理なく食べられるようになるでしょう。 ・野菜ジュースを取り入れる 生野菜だけでは野菜の十分な摂取が難しいと感じられる場合もあります。食生活を大きく変えることが難しい場合は、野菜ジュースを購入して毎日飲む習慣をつけることも、1日当たりの野菜摂取量を増やす方法のひとつです。 野菜ジュースはまとめ買いをすることで、1本当たりの値段をおさえられます。ショッピングサイトで調べたところ、まとめ買いで120本購入すると1本当たり約77円になる商品がありました。1日1本飲むと1ヶ月(30日)当たり約2310円で、野菜を買うよりも費用がおさえられるかもしれません。 ・外食時にも野菜摂取を心がける 外食が多い人でも、野菜が多く含まれるメニューやサラダを注文するなど、普段から野菜摂取を心がけることが大切です。昼食にコンビニエンスストアを利用する際もサラダを購入したり、弁当の場合は野菜が多いものを店員に確認して購入したりするとよいでしょう。 これまでと同じくらいの外食費や弁当代でも、予算内で野菜の多いメニューを選ぶことで、お金をかけずに野菜の摂取量を増やせます。