楽天が自動走行/遠隔操作の配送ロボットによるサービスを晴海周辺で開始
送料はわずか100円、6日先の配送指定も可能
2024年11月6日、楽天は自動配送ロボットによる商品配送サービス「楽天無人配送」を東京都中央区晴海全域、月島と勝どきの一部エリアで開始した。配送ロボットは人が随行せず自動走行と遠隔操作によって運行され、送料100円で商品を運ぶ。 【写真】楽天の配送ロボットをもっと見る 楽天グループは、これまで無人配送サービス実現に向けて、2019年から私有地での実証実験を開始し、2021年3月~4月には馬堀海岸住宅地で日本初の公道走行実証実験を行い、2022年11月からはつくば駅周辺で期間を限定しない定常サービスを開始するなど、積極的に取り組みを行ってきた(つくば市でのサービスは終了)。 2023年4月に道路交通法が改正されて、自動配送ロボットが「遠隔操作型小型車」として新たに定義されたことも追い風となり、先行した事例の知見も踏まえて、今回の正式サービス開始につながったという。 今回正式にサービスを開始する「楽天無人配送」は、楽天の専用サイトで店舗と商品を選び、ピックアップする場所と時間を指定することで利用できるというもの。最短30分後から、最大6日先まで15分毎の配送枠が用意されているため、今すぐ欲しい場合だけでなく、後で欲しいというニーズにも対応している。 ちなみに送料は100円で、年末年始と荒天時を除く毎日10時~21時の間サービスを利用することが可能だ。 なお、サービス開始時点では「スターバックス コーヒー 晴海 トリトンスクエア店」、「スーパーマーケット文化堂 月島店」、「吉野家 晴海 トリトンスクエア店」の合計3店舗の約5300品が対象で、受け取り可能な場所には62カ所が設定されている。 使用される配送ロボは米Cartken社の「Model C」。容量は約24Lとそこそこ大きく、保温・保冷も可能なので飲食物の配送でも美味しさを保って届けることができるそうだ。 また、最高速度は5.4km/hと一見低速に思えるが、実際に走行している様子を見ると無人のモビリティとしては想像以上に速く、6輪の安定性と合わせて軽快に移動する。型崩れしそうな食品など慎重な取り扱いが求められる商品の配送には、時間がかかったとしても無人配送の方が良い、という場面もあるかもしれない。