ケラモフは1年前の鈴木千裕戦の衝撃敗戦を、28秒殺の衝撃復活勝利で吹き飛ばした（RIZIN FF / Abema Inc.）

11月17日（日）、ポートメッセなごやで『RIZIN LANDMARK 10 in NAGOYA』が開催され、約1年ぶりの参戦となったヴガール・ケラモフ（アゼルバイジャン、ORION FIGHT CLUB）が、摩嶋一整（毛利道場）を1ラウンド28秒で沈める秒殺劇で完全復活。RIZINフェザー級戦線での存在感を改めて示した。また、MMA3戦目の芦澤竜誠（フリー）は、昇侍（JAPAN TOP TEAM）を鮮烈な右膝蹴りで撃破した。 【速報】RIZINランドマーク10：ケラモフvs摩嶋ほか後半5カードのリアルタイム試合経過はこちら ■完全復活の鬼神ケラモフ、鈴木千裕に再戦要求 昨年11月の母国アゼルバイジャン大会で鈴木千裕に敗れたケラモフは、試合後の元関係者とのトラブルから長期拘留され、一旦決まった2月の試合が中止に。6月にも機運はあったが、同国政府による出国禁止措置が解けなかった。だが、当事者間での和解と現地警察の捜査により冤罪であることが証明され、晴れて『RIZIN LANDMARK 10』メインイベントでの復帰戦が決まった。 復帰戦は2月に流れた摩嶋が相手となったが、より強化された肉体でケージに降臨したケラモフは、1R開始から少し様子を伺い合う中、想像以上に伸びる右フックからパウンド、そして縦肘（12to6）連打でフィニッシュ。1Rわずか28秒の出来事だった。 フェザー級戦線で変わらぬ強さを見せつけたケラモフは、鈴木千裕に向けて「王座を取り戻す！」と叫んだ。 ■UFCデビュー前の朝倉海がJTT勢を献身サポートも… 後半戦開幕カードの第8試合では、『JAPAN TOP TEAMの超新星』秋元強真と『怪物くん』鈴木博昭（ボンサイ柔術）が激突。秋元には、UFCデビューを12月8日に控える朝倉海が、鈴木にはRIZINライト級王者ホベルト・サトシ・ソウザがセコンドにつくなど、注目の国内トップジム対決となったが、終始、秋元が格闘IQの高さを発揮。スタンドのパンチの巧さが光り、完封の3-0判定勝ちとなった。 フェザー級初戦も難なくこなした恐るべき18歳は「（朝倉兄弟）2人が作ったRIZINを超えたRIZINを作ります」と高らかに宣言した。 また、朝倉海は、大会目玉カードのひとつでもあった昇侍vs芦澤竜誠でもセコンド入りし、所属5選手の試合すべてをサポート。2年4か月ぶり再起戦の昇侍はそれに応えるように、手足の長い芦澤を翻弄するも、2R間もなく、芦澤のラッシュからの右膝蹴りに轟沈した。 快勝の芦澤は「今のMMAはストライカーが強い」と語り、行き場を失っているキックボクサーたちに向け、MMAに来いとメッセージを送った。 なおこの日、JTT勢は2勝3敗だったが、そのJTTに出稽古するスダリオ剛（HI ROLLERS ENTERTAINMENT / PUREBRED）は11か月ぶり復帰戦で、BellatorやK-1参戦経験のある加藤久輝（ALIVE）に3R TKO勝ち。体重差で約20kg優位ながら、ヒジでのカットによるレフェリーストップというすっきりしない勝ち方となったが、大晦日出場を直訴。名前は出さずとも、上田幹雄（BRAVE）へのリベンジをアピールした。 同大会唯一の女子カードでは、元RIZIN女子スーパーアトム級王者の浜崎朱加（AACC）が、韓国のシン・ユリ（team GENIUS）を2Rにアームロックに仕留め、2年2か月ぶりの復活勝利。リングサイドで見守った盟友の山本美憂も涙した。 スポーティングニュースでは、『RIZIN LANDMARK 10』後半戦5試合をリアルタイム速報で、試合経過を逐一追っている。 ■『RIZIN LANDMARK 10』後半戦試合結果一覧 【第8試合】RIZIN MMAルール：5分3R（66.0kg） 鈴木博昭✕（0-3判定）◯秋元強真 【第9試合】RIZIN MMAルール：5分3R（120.0kg） スダリオ剛◯（3R 3分48秒 TKO）✕加藤久輝 ※スダリオのヒジでカットした裂傷の出血の悪化によりレフェリーストップ 【第10試合】RIZIN MMAルール：5分3R（61.0kg） 昇侍✕（2R TKO）◯芦澤竜誠 【セミファイナル】RIZIN MMAルール：5分3R（49.0kg） 浜崎朱加◯（2R 1分15秒 一本：アームロック）✕シン・ユリ 【メインイベント】RIZIN MMAルール：5分3R（66.0kg） ヴガール・ケラモフ◯（1R 28秒 TKO）✕摩嶋一整 ※右フックからパウンド、縦肘の連打でレフェリーストップ ■『RIZIN LANDMARK 10』前半戦試合結果一覧 【OPENING FIGHT 第1試合】RIZIN キックボクシングルール：3分3R（55.0kg） としぞう✕（3-0判定）◯JIN 【OPENING FIGHT 第2試合】RIZIN MMA特別ルール：5分2R（66.0kg） TATSUMI✕（2R 2分53秒 TKO）◯平松翔 ※平松のヒジでカットしたTATSUMIの裂傷の出血によりドクターストップ 【OPENING FIGHT 第3試合】RIZIN MMA特別ルール：5分2R（120.0kg） 稲田将◯（1R 1分38秒 一本：アームバー）✕佐々木克義 【OPENING FIGHT 第4試合】RIZIN MMA特別ルール：5分2R（61.0kg） 窪田泰斗◯（2R 26秒 TKO）✕日比野“エビ中”純也 ※カウンターの右フックからグラウンドパンチでレフェリーストップ 【第1試合】RIZIN MMAルール：5分3R（57.0kg） 北方大地✕（1R 3分20秒 TKO）◯アリベク・ガジャマトフ ※ケージに押し込んで腰を落としたところにパウンドでレフェリーストップ 【第2試合】RIZIN MMAルール：5分3R（61.0kg） アラン“ヒロ”ヤマニハ◯（2R 3分7秒 一本：リアネイキドチョーク）✕山本聖悟 【第3試合】RIZIN MMAルール：5分3R（61.0kg） 白川ダーク陸斗✕（0-3判定）◯マゲラム・ガサンザデ 【第4試合】RIZIN MMAルール：5分3R（57.0kg） 村元友太郎✕（0-3判定）◯トニー・ララミー 【第5試合】RIZIN MMAルール：5分3R（57.0kg） 柴田“MONKEY”有哉✕（0-3）◯ヒロヤ 【第6試合】RIZIN MMAルール：5分3R（57.0kg） 伊藤裕樹◯（3R 2分59秒 TKO）✕イ・ジョンヒョン ※グラウンドエルボーによるレフェリーストップ 【第7試合】RIZIN MMAルール：5分3R（71.0kg） キム・ギョンピョ◯（1R 3分59秒 TKO）✕倉本大悟 ※パウンドアウトでレフェリーストップ