菊池雄星を指導するトレーナーが明かす、ダイエットが失敗する明らかな原因
スポーツジム・フィットネスクラブでの週末ダイエット
「私、週に2回、フィットネスクラブに通って体を動かしてるんです。筋トレをやって、エアロビクスの教室にも参加して……でも、全然やせないんですよ」 近年、こういう訴えをする人がたいへん増えています。 みなさんの中にも「私も同じだ……がんばってジム通いをしているのに、何でやせないんだろう」と不思議に思っている方がいらっしゃるかもしれません。 やせない理由は、「期待するよりもカロリー消費量が少ないから」です。 週に1、2回ジムに通って汗をかく程度では、消費されるカロリーはたかが知れています。 ジムでエアロビクスを1時間やったとして、消費されるカロリーはせいぜい500kcalくらい。週2回なら1000kcalです。 でも、1週間は7日ですから7で割ったら1日あたり140kcalほどになってしまいますよね。缶ビールを1本飲んだら帳消しです。 もし、この方がデスクワークで、ジム通い以外に1週間ほとんど動いていないような生活を送っているとしたら、このカロリー消費量では全然足りません。 カロリー収支をマイナスにするには程遠い状況となってしまうのです。 おそらく、このままでは何年ジム通いを続けてもやせられないでしょう。 ジムに通って汗を流していると、いわゆる「やってる感」を得ることができますし、「ジムに通ってる私→エライ」というある種の自己陶酔感も得ることができます。 でも、そういう肯定感がものの見事に打ち砕かれてしまうくらいに、やせる効果は小さいのです。 もちろん週2回でも体を動かしていればそれなりに体力がつくので、まったく無駄なことだとは言いません。 ただ、ことダイエットが目的なのであれば、「週末のジム通い」や「週1~2回のジム通い」に過大な期待をかけるのは控えておいたほうがいいでしょう。
低周波運動器具・振動刺激運動器具
近年、低周波や振動で筋肉を刺激する運動器具が人気です。有名なスポーツ選手を起用したCMもありますね。 ああした刺激は、筋肉をつけるのにある程度は効果的です。 微弱な電流を流して筋肉に収縮指令を出して振動させているわけですが、筋組織はああいう振動刺激を受けると発達しやすいのです。 筋トレ習慣のない人、なかでも高齢者が寝たきりを予防したり、リハビリで筋肉をつけたりするのには大きな効果を発揮するのではないでしょうか。 とはいえ、CMに出てくるスポーツ選手のような見事な筋肉にするのは難しいでしょうし、若い人はやはり自分でちゃんと筋トレをするほうがより効果的だと思います。 これらの運動器具には、筋肉をつける効果はあっても、やせる効果はありません。 たとえ腹筋が縦割れしてシェイプされたとしても、腹部の脂肪は燃えていません。体脂肪が減っていなければ「やせた」とは言えないのです。 使用する際には、その点をあらかじめ承知しておいたほうがいいでしょう。こうした器具は筋肉を鍛えるものであり、体脂肪を落とすものではないのです。