「悪いことサル(去る)年に」通天閣で干支の引き継ぎ式
「悪いことサル(去る)年に」通天閣で干支の引き継ぎ式 THEPAGE大阪
大阪のシンボルとして親しまれている「通天閣」で28日午前、恒例の「干支(えと)の引継ぎ式」が行われ、今年の干支であるヒツジと来年の干支、サルが世相をテーマに対談しながらひと足早いバトンタッチで大阪府民の幸福と繁栄を願った。
1956年から続く縁起行事
この式典は、1956年から続く通天閣の縁起行事として親しまれているもの。毎年本物の動物同士が、この1年の反省と来年の抱負をダジャレ交じりの談話形式で語り合うのが名物となっている。 今年は大阪府河南町にあるワールド牧場のヒツジ、ホクロくんと、神戸市北区にあるフルーツフラワーパークの神戸モンキーズ劇場からやってきた菊千代くんが、口上人とともに登場。通天閣からほど近い天王寺動物園の牧慎一郎園長も駆けつけ、立会人として式を見守った。
未が今年の反省 申が来年の抱負をダジャレ交じりに
まずはホクロくんとともに、通天閣の西上雅章社長が今年の口上人として「今年は、ノーベル賞に日本人が2名も受賞し、世界から賞賛されることもあったものの、エンブレム問題や免震ゴムや杭のデータ改ざん問題など、色んな人を巻き込んでメー惑(迷惑)をかけシープい(失敗)ばっかり、ひつじ(必死)のパッチで頑張るも、ひつじってしまい(しくじってしまい)、羊頭狗肉の年になりました」と1年の総括を述べた。 それを受け、来年の口上人として登場した二助企画のモンキーパフォーマー、金光谷麻美さんは「安心して下さい!来年こそ世界中から日本はサル者(然る者)といわれるよう、エンジン(猿人)フルパワーでましらのごとく飛び回ってみせましょう。何事にもまサル(勝る)勢いをつけて、悪いことがサル(去る)年にします。まさに、モンキー(文句)無しの一年に」と返し、大きな拍手が贈られた。 通天閣の西上社長は「来年は通天閣が再建して60年の節目なので、良い年にしたい」と笑顔で話していた。