専業主婦ですが、夫の定年退職後はパートで働きたい。60歳を過ぎてから働く女性はどのくらいいますか?
夫の定年退職を機に、仕事をしたいと考えている方もいるでしょう。男性だけでなく女性も60歳以上で働いている方の割合は、増加傾向にあるようです。 そこで今回は、60歳以上の女性で働いている方の割合や就業形態、平均給与を解説します。60歳以上からでも始めやすく働きやすい仕事もご紹介しているため、参考にしてください。 ▼65歳から70歳まで「月8万円」をアルバイトで稼ぐと、年金はどれだけ増える?
60歳以上の就業率と就業状況
内閣府の調査によると、60歳以上の就業率と就業状況は表1の通りです。 表1
※内閣府 「第1章 高齢化の状況(第2節 1)」を基に筆者作成 就業率に関しては、年齢が上がるにつれて下がりますが、60歳~64歳の方で約7割も存在します。就業状況を男女別でみると、女性のほうが男性よりも少ない傾向にありますが、60代女性の方で約4~6割は何らかの仕事に就いていることが分かります。 また、同調査によると、現在仕事をしている60歳以上の方のなかで約4割の方が、働けるうちはいつまでも働きたいと回答しているようです。仕事をしたくないと回答した方を除けば、約9割の方が高い就業意欲を持っています。
60歳以上の女性で働いている方の雇用形態
同調査によれば、60歳以上の女性で働いている方の雇用形態で最も多いものは、パートとなっています。 年齢が上がるにつれて正社員の割合は減少しており、反対に嘱託社員やパート、アルバイトなどの非正規雇用の割合は上昇傾向です。60歳~64歳で74.4%、65歳~74歳で84.3%、75歳以上で75.0%となっています。 75歳以上で非正規雇用の割合が減少しているのは、75歳以上になると働いている方の割合自体が大きく減少しているためと考えられます。
60歳以上の女性がもらっている平均給与
厚生労働省の令和4年度の賃金構造基本統計調査の概況によると、60歳以上の女性がもらっている1ヶ月の平均給与は表2の通りです。 表2
※厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」を基に筆者作成 男女関係なく年齢の上昇にともなって、平均給与は数万円程度ずつ下がっています。女性の場合でみると20万円前後の給与額となっており、男性や全体と比べると低い傾向にありますが、男性よりも下がり幅は少ないようです。