東邦の伊東樹里捕手＝愛知県東郷町で、高井瞳撮影

　＜第９１回選抜高校野球　センバツ高校野球＞ 　高度なキャッチング技術と、投手の調子を見極める確かな目で仲間からの信頼も厚い２番手の捕手だ。 　野球を始めた小学３年の時から捕手一筋。不調で苦しむ投手などにアドバイスできるように、と小学生の時から投球についての本を読んだり、動画を見たりしてきた。今は、経験と知識をもとに投手陣に注意すべきポイントなどを伝えている。 　試合には成沢巧馬捕手が出ることが多く、出場する機会は少ない。それでも、投手が気持ちよく試合に臨めるようにとこだわりを持ってブルペンに入る。投手が見やすいよう明るい赤のミットを使う。捕球の時にいい音が出るように毎日、水拭きで土を落とし、オイルを塗った後、から拭き、ブラッシング、水拭き、乾燥を重ねるこだわりようだ。 　森田泰弘監督からの信頼も厚く、試合前は必ず投手の状態を聞かれる。試合に出場し、自慢の強肩を見せたいと思う時もある。それでも「信頼してもらっているのは、うれしい。最高の２番手の捕手になってベストコンディションで（投手陣を）試合に送り出す」。東邦のセンバツでの躍進には、縁の下の力持ちの存在が欠かせない。【高井瞳】＝随時掲載 ……………………………………………………………………………………………………… 　◆自分の特長は？ 　◇１６８センチ、７１キロ 　◇右投げ、右打ち 　◇岐阜市立陽南中出身 　◇捕手 ……………………………………………………………………………………………………… 　＜マネジャーから一言＞ 　足が短く、かわいい印象だが、いつでも冷静沈着なギャップの持ち主。甘い物が苦手です。