病的ともいえる日本の「増税第一主義」の問題点
財務省に気を使ったの…?
写真:現代ビジネス
税制改革が話題になっているが、アメリカでも税制改革が行われており、比較すると、日米での改革が好対照な状況になっている。アメリカでは、共和党が35%の連邦法人税率を2018年から21%に引き下げる大型減税法案を決定した。個人所得税の最高税率も現在39.6%から37%に下げ、概算控除も2倍に増やすという。その結果、全体の減税規模は10年間で1.5兆ドル、年間円換算で17兆円となる。この減税規模は、過去最大とされた2001年の「ブッシュ減税」を上回るものとなる。 一方、日本では、自民党の税制改正大綱が決定され、法人税では「事業継承税制「賃上げ・設備投資減税」があったが、結果として「増税減税ゼロ」「所得税は900億円増税」、たばこ税は2400億円増税などで、結果的に全体で2800億円の増税である。 アメリカと比べて日本の状況をみると、なんとも寂しい気持ちになってくる。今の自民党税調の主要メンバーは財務省OBなので、ほぼ財務省の意向と同じ方向で行動しているからこうなるのだろう。
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髙橋 洋一