『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』の期待ポイントをネタバレありで解説 名ゼリフの再現も?
『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』で注目したい名ゼリフの数々
誰もが並々ならぬ覚悟で戦いに臨んでいるだけあって、無限城編ではさまざまな名ゼリフが生まれる。それを声優たちがどれほどの熱量で再現してくれるのかも、大きな見どころだろう。 ●我妻善逸「いつかアンタと肩を並べて戦いたかった……」 獪岳との戦いでは、善逸が“目が覚めているのにかっこいい”というこれまでにない状態となり、道を違えた兄弟子に対して熱い言葉を投げかけていく。そして「漆ノ型 火雷神」で獪岳を斬り伏せた後には、「この技で」「いつかアンタと肩を並べて戦いたかった……」と切ない表情で口にする。 決して良好な関係ではなかったとしても、善逸にとって獪岳は幼い頃から一緒に育ち、兄弟のように思ってきた相手だ。その複雑な心境を煮詰めたようなセリフが、感情のこもった声で演じられたら、心を動かされずにはいられないだろう。 また、猗窩座と炭治郎による言葉の応酬も印象的。なかでも猗窩座の口からこぼれる「杏寿郎はあの夜死んで良かった」という言葉は、あまりに衝撃が大きい。 猗窩座にとって最大の価値があるのは“強くなること”であり、それ以外はどうでもよく、自分の言葉が煉獄への侮辱であることにすら気づいていない。ちなみに猗窩座役を演じるのは石田彰だが、平然とした表情で歪んだ価値観を語り出すことにかけては右に出る者がいない声優なので、そうした意味でも期待が高まるシーンではないだろうか。 さらに名ゼリフの応酬といえば、“上弦の弐”童磨と“蟲柱”胡蝶しのぶとの戦いも見どころが多くなるはずだ。しのぶといえば笑顔を浮かべて冷静沈着に振る舞っているイメージが強いが、愛する姉・カナエの命を奪った仇である童磨と対峙したことで、胸の内に秘めていた激情を爆発させる。 ●胡蝶しのぶ「地獄に堕ちろ」 とりわけ強烈な印象を読者に与えたのは、童磨の腕に抱かれながら呪いの言葉として吐き捨てた「地獄に堕ちろ」というセリフだった。このシーンをアニメで演じる声優は、童磨役が宮野真守で、しのぶ役が早見沙織であり、いずれもかなりのハマリ役。軽薄で空虚な童磨と冷たい殺意をほとばしらせるしのぶの対比が、圧倒的な迫力によって再現されそうだ。 ほかにも数えきれないほどの名場面や名シーンがある無限城編。今のところ映画の詳細は明かされていないが、原作を最大限リスペクトした内容になることは確実だろう。より深く物語を楽しむために、一度原作を読み直しておくのもいいかもしれない。
キットゥン希美