【高校サッカー】香川・大手前高松 観客を魅了するパスサッカーを貫き目指すは全国ベスト8
102回目の開催となる全国高校サッカー選手権大会。36校が加盟する香川県からは、大手前高松が全国大会へ進出しました。今回は香川県代表大手前高松の香川県大会決勝を振り返ります。 【画像】102回大会も国立競技場での開会式・開幕戦で幕を開ける全国高校サッカー選手権大会 ◇ ◇ ◇ 3大会ぶり3回目の全国出場を目指す新進気鋭の大手前高松(準決勝まで2試合8得点1失点)と2大会ぶり25回目の全国を目指す伝統校の高松商業(準決勝まで4試合16得点1失点)の一戦です。 ちなみにこの両校は2年前の第100回大会の香川県大会決勝で戦い、1-0で高松商業が全国への切符を掴んでいます。 パスサッカーで得点を重ねる大手前高松に相対するのは、準決勝までの4試合で1失点と堅い守備で勝ち上がってきた高松商業でした。 スタイルの違う両校による決勝戦は、大手前高松は1-4-4-2、高松商業1-5-3-2でスタートします。自陣でビルドアップする大手前高松に対して高松商業は5バックでブロックを作って対応。堅い守備が光る高松商業のペースでゲームが進みます。大手前高松はボールを保持するも意図的に前進することができず、0対0で前半を折り返します。 後半、高松商業は3年生のFW秋山慧汰選手を投入。カウンターを駆使しながら秋山選手をきっかけにパスを繋ぎます。一方の大手前高松は後半10分2年生MF洲脇海輝選手を入れフォーメーションは3-4-2-1にして積極的に仕掛け、次第に大手前高松ペースに。 後半29分、フリーキックのセットプレーから、ゴール前で混戦となり、こぼれ球をキャプテンの山村音喜選手が押し込み大手前高松が先制。その後もペースを掴んだ大手前高松が3大会ぶり3回目の選手権全国大会への切符を手に。高松商業のシュートを1本に抑えた大手前高松の守備も光った決勝戦でした。 試合後、主将の山村音喜選手は「前半は、中々ゴールまで行くことができなかったが、相手の特徴でもあるセットプレーもある中、無失点で終わることができたことはよかった」。 決勝ゴールについては「準々決勝、準決勝と点を決められなかったが、この舞台(決勝)で全員がつないでくれたボールをこぼれ球ではあったが決められて最高。高校生誰もが憧れる全国の舞台に自分たちが行けるので楽しみ。目標はベスト8。パスを繋いでゴールを決め観客を魅了する自分たちのサッカースタイルを貫き、難しい展開でもしっかり耐えて一戦必勝で戦っていきたい」と意気込みを語りました。 率いる川上暢之監督は決勝を振り返って「自分たちの力の半分以下しか出せなかった。全国大会では自分たちの時間を増やさないと、全国の相手は良い武器を持っているので相手の良さがどんどん出て2、3失点してしまう。自分たちがボールを持っている時間を増やす事を意識して、チーム最高成績の2回戦突破、その先のベスト8を目指したい」と話します。 全国の舞台では決勝で存分に見せられなかった観客を魅了するパスサッカーで目標のベスト8を目指します。大手前高松の初戦は北海(北海道)と12月29日に行われます。 (取材・文:高校サッカー選手権民放43社/西日本放送)