<春風を待つ―センバツ・宇治山田商>選手紹介/10止 /三重
◇制球、配球、観察眼に自信 長谷川佑慈(ゆうじ)投手(1年) 左のオーバースロー。球速は120キロ台だが制球力があり、内角や外角への投げ分けで精度を上げつつある。変化球もスライダーとカットボール、チェンジアップと的を絞らせない配球を磨く。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 「観察眼があるのが強み」と自負する。けん制球にも自信があり、相手に警戒させる。今月2日の神村学園伊賀との対外練習試合で、3回を無失点に抑える好投を見せた。筋トレではベンチプレスで上半身を鍛え、投球の安定感が増した。 夏の三重大会決勝は、「全員が注目していて、自分もこの場に立ちたいと感じた」と振り返る。甲子園では「テンポ良く投げるのが自分の持ち味。もし登板できた際には、思い切ってどんどん投げていきたい」。部活練習後に郷壱成(1年)らと伊勢市内のスーパー銭湯に行くのが楽しみの一つ。 ◇チーム引っ張る副主将 川口悠翔(ゆうと)外野手(2年) 選手から意見を集め、ミーティングを仕切り、村田治樹監督と部員のパイプ役を務める。副主将の一人としてチームに欠かせない存在だ。「1年生が多いチームなので、上級生の自分たちが引っ張っていかなければならない」と、やりがいを感じている。 1年生の時から県内の球場に通って他校の試合を視察し、対戦相手校について情報収集する。一方、試合では「落ち着いて」「まだ攻められる」と、ベンチから人一倍、大きな声を出してグラウンドの選手を鼓舞する。 泉亮汰(2年)とは幼なじみで、伊勢市の硬式野球チーム「伊勢志摩ボーイズ」でともにプレーした。英検2級を持ち、村田監督は「文武両道の選手」と評価する。「ベンチの中でとにかく前に出てチームを引っ張る。まずは1勝できるよう、役割を果たしたい」と意気込む。=おわり 〔三重版〕