新宿二丁目「白い部屋」56年守ってきたコンチママに松本まりかが共感「自分の生きられる場所が、人の救いに」
好きなことと社会貢献が両立「自分がすごく強くなれた」
今年9月12日に40歳の誕生日を迎えた際、Instagramで「30代ラストに出てきた言葉は 生きててよかった 社会に世の中に貢献できる人になりたい」とつづっていた松本。それだけに、“世の中にとって必要な人”と捉えるコンチママに大きな共感を覚えた。 「私は、誰かの心を感動させることができる=人を救えるんだと思えた時に、自分は尊い仕事をしているんだと思って、その自信が自分の生きる糧になっているんです。自分が楽しいと思ってやっているお芝居が人を救える、つまり自分のやりたいことと人の喜びが合致するって、こんなラッキーなことはないですよね。自分を犠牲にして社会のためだけに…という思いでやっていると、やっぱりつらくなってしまう。自分の好きなお芝居が少なからず社会貢献になっているんだと思えた時から、私は自分がすごく強くなれたと思ったんです。だから、どちらも両立させることで、その中にある困難や苦しいことがあったとしても乗り越えられるのではないかと思っています。 その点で、コンチママと私自身に、すごく通じる部分があると思いました。コンチママも、自分の生きられる場所が、若い世代の同じようなマイノリティの人たちの救いになっていて、その日常を忘れられる場所を提供しているということが、自分の喜びになってるのではないかと感じたんです」 そんなコンチママの姿を見て、改めて身が引き締まったのだそう。「ナレーションというのは、その人の気持ちになって読んでいるので、一瞬でもコンチママの人生を経験したような思いになって、すごく壮絶だなと。しかも、76歳になって挑戦しようというところに強さを感じましたし、勇気をもらいました。コンチママは本当に希望だなと思います」と、受け取るものは大きかったようだ。 ■『ザ・ノンフィクション』のナレーションで「ビンタされているよう(笑)」 今回のナレーションで、改めて「ドキュメンタリーが好き」だと感じたという松本。 「人のありのままの人生を目の当たりにすると、カタルシス(=精神の浄化)につながる感じがあるんです。やっぱり実際に生きている姿って、強烈ですよね。私は普段、フィクションを演じているけれども、限りなく真実でありたいと思う。だからドキュメンタリーを見たいと思うし、ナレーションをやらせてもらうとそれをダイレクトに経験することができて、“こういうことだぞ!”ってビンタされているようで、目を覚まさせてくれます(笑)」と、強い刺激になっていることを語った。
●松本まりか 1984年生まれ、東京都出身。00年にデビューし、18年『ホリデイラブ』(テレビ朝日)で注目を集める。24年は『ミス・ターゲット』(ABCテレビ)、『夫の家庭を壊すまで』(テレビ東京)、映画『湖の女たち』で主演。来年1月4日には、ドラマ『最高のオバハン中島ハルコ~マダム・イン・ちょこっとだけバンコク~』(東海テレビ)がスタートする。
中島優