大学時代は年間6000冊を読破!寸暇を惜しんで読書に勤しんだ大藪春彦賞作家が本を読めなくなった背景にある「寄る年波」【「鶯谷」第二十六話#1】
---------- 作家・赤松利市氏の朝は早い。夜明け前に行われるスーパーの搬入作業を尻目に、仕事場へと急ぐ。そんな赤松氏には、かつて年間6000冊も読破した過去がある(ほんとかよ? )。 ---------- 【写真】「その格好で読書...?」スペインの超有名女優クララ・ガレの「休日の姿」
高くなったキャベツ
団地の敷地内にスーパーがある。 団地の住民だけでなく他の地域からも客が集まる人気スーパーだ。 人気の秘密は生鮮野菜の価格にある。 ただ安いだけではなく、鮮度にも優れているのだ。 開店前には長蛇の列ができる。 「物価高で他の地域からも来店するようになったんでしょうね」 散髪屋の亭主にいわれた。 違うと思った。 キャベツひと玉が280円で売っているのだ。 物価高騰で1,000円もするキャベツに屋台の焼きそば屋とか、お好み焼き屋が苦しんでいると、それは浅草寺境内で行われる三社祭に関連付けられたニュースで報じられた。 対策として、普段は棄てるキャベツの外葉も利用したり、代替にモヤシを使ったりしているらしい。 団地内のスーパーは違う。 あらかじめ外葉を剥いて販売している。 1日1食、朝食を団地の近隣で外食する私が団地内のスーパーを利用することはない。 杖に頼る私は激込みのスーパーを利用できないのだ。 しかし午前4時過ぎに出勤する私は知っている。 その時間には数台のコンテナトラックが団地内に乗り込み、大量の生鮮野菜をテキパキと搬入しているのだ。 スーパーの定休日は毎週水曜日で、その日は月曜日が定休日の散髪屋を除く他の店も休みになる。 それだけでも、そのスーパーの集客力をお分かり頂けるであろう。
高齢者のX事情
毎朝午前2時前後に私は、 「起床します」 と、ポストする。 「朝食を食べます」 「始発電車に乗ります」 「執筆を始めます」 「執筆を終わります」 と、ポストは続く。 以前は、 「就眠します」 というポストもしていたが、それは止めている。 メンションを頂くと必ずレスポンスを返すようにしているのだが、不眠症の私にとって、就眠後のレスポンスはかなりの負担なのだ。 それ以外にもある。 (センシティブな内容が含まれている可能のあるポストです) という警告文のあるメンションだ。 設定を変更すれば読めるらしいが、除染現場から逃げ出し位置情報の発覚を恐れた私は、後先も考えずに当時使っていたスマートフォンを廃棄した。 現在使用しているiPhoneは知人に頼んで取得したもので、私の名義ではない。 それでもなんとかできるのかも知れないが、なんとかしようと考える気力さえない高齢者なのだ。 下手にいじって、取り返しのつかないことになったらどうするのだ!
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