「花のロクイチ組」37歳の宝富士が7連勝 連続出場は歴代9位に 大相撲九州場所9日目
大相撲九州場所9日目の18日、連続出場記録を歴代単独9位とした宝富士が阿武剋を下し、2敗を守った。37歳が存在感を見せている。 横綱稀勢の里(現二所ノ関親方)、大関豪栄道(現武隈親方)をはじめ昭和61年生まれには多くの才能が集まり、「花のロクイチ組」と呼ばれる。彼らの多くはすでに土俵を去り、先場所限りで元関脇の妙義龍(現振分親方)と碧山(現岩友親方)も引退した。 同学年で唯一、関取として現役を続けているのが37歳の宝富士だ。本人が「寂しくなりましたよね」と語る一方で、近大相撲部で同期だった千田川親方(元幕内徳勝龍)は「まだまだお前はこちら側に来るなと言っている。(幕内の)最年長記録を塗り替えてほしい」と盟友の背中を押す。 今場所もベテランの存在感は健在だ。1敗と好調の24歳、阿武剋との対戦。宝富士は得意の左が差せなかった後、体を沈みこませ、相手が負けじと体勢を整えようとした瞬間に体を開いて、はたき込み。「本来の相撲じゃない。苦し紛れ」と口をつくのは反省ばかりだが、これで3日目から7連勝である。 2敗を守り優勝争いの中に名前を残せているのは、日頃の鍛錬の賜物だ。巡業先でもトレーニングに汗を流し、ベンチプレス190キロ、スクワットは280キロを挙げる。 「その日の相撲に懸けるくらいしかできないですね。日に日に疲れも出てくる。1日の闘い」 信条はコツコツと積み重ねること。この日、初土俵以来、休場なしの連続出場は1317回となり、豊ノ海を抜いて歴代単独9位に浮上した。(宝田将志)