dipの冨田英揮社長（右）らが出席した「スポットバイトル」の発表記者会見。10月1日撮影。

アルバイト求人サービス「バイトル」を運営するdipは10月7日、スポットワークの仲介サービス「スポットバイトル」の「ボーナス機能」について仕様を一部変更を発表した。 【全画像をみる】「スポットバイトル」わずか1週間で“異例”の仕様変更。独自ボーナス制度、手数料割引を廃止 10月1日に満を持して発表した新サービスだが、発表から1週間で「サービスの根幹部分」を変更する“異例”の事態となった。 スポットバイトルでは、勤務先から「Good」評価を受けた場合、給与の10％が上乗せで支払われる。例えば1回の勤務の給与が7000円で「Good」を受けた場合は、7700円が支払われ、ボーナスの費用はdip側が負担する。 一方でスポットバイトを募集した事業者が、スポットワーカーの仕事に満足できず「Good」評価を出さなかった場合には、ボーナスとして付与される予定だった金額が企業側に返還され、手数料負担が軽減されると当初は説明していた。 dipが今回発表した制度変更では、「Good」評価を得られた場合のワーカーへのボーナスは維持するが、事業者側が「Good」評価を出さなかった場合に、事業者に返金する仕組みを撤廃する。 サービス発表当初から指摘されていた「疑問」に対し、dipが対応を迫られた形となった。 関連記事…「タイミーより稼げる」とdip社長。異例“時給ボーナス”導入のスポットバイト発表

ボーナス機能の根幹部分の変更

dipはボーナス制度変更の理由について、「手数料割引によって『Good』評価がされないケースが考えられます。アルバイトなど有期雇用労働者の待遇向上を実現するために廃止することにした」と説明している。 10月1日に開催した記者会見でも、「Good」評価を受けられなかったスポットワーカーに関して記者からの質問が相次いだ。 記者会見では「手数料の割引を得るために『Good』評価をしない事業者が出るのではないか」という質問に対して、dip側は「今後はワーカーに対して『Good』評価をどれぐらい出しているのか、『Good』率を求人欄でみられるようにする。『Good』率が高ければ高いほど求人が集まりやすい仕組みで対応していく」と説明していた。 また発表当初、「Good」評価をしなかったワーカーに対しては「次回以降の応募を制限する」としていたが、記者会見後に応募制限についての説明を訂正。「採用する企業側の意向により、次回以降の応募制限が可能になる」と発表内容を修正していた。 今回の手数料割引の廃止について、dipは10月7日、以下のようなコメントを発表した。 当社は、ユーザーファーストというフィロソフィーに基づき、有期雇用の待遇・地位向上を目指す取り組みを続けてまいりました。 「スポットバイトル」に搭載された独自機能「Good Jobボーナス」を改良し、働く方のモチベーション向上、待遇・地位向上につなげ、誰もが働く喜びと幸せを感じられる社会の実現に向けて取り組んでまいります。