大久保公園の売春客待ち女性、今年88人摘発 ホストなど支払い目的3割 出稼ぎも増加
売春目的の客待ちが問題となっている東京・歌舞伎町の大久保公園周辺について、警視庁保安課は取り締まりを強化し、10月10日~11月の間に、売春防止法違反の疑いで女性50人を逮捕したと発表した。1月からの摘発人数は88人に上る。保安課によると、取り締まりを経て現在は客待ちをする女性が減っているが、未成年者の買春事件やホストが売春を指示する事件も起きており、警戒を続けている。 【写真】大久保公園周辺で客待ちをしているとみられる女性ら 同課によると、ホストクラブやコンセプトカフェなどへの支払い目的での客待ちが最も多く、約3割。ブランド品購入といった遊興費は17人で、中絶費用を稼ぐ目的の女性もいた。 女性に売春を指示して逮捕されたホストが、女性が逮捕された際に備えて「俺とのラインは消しておいて」と伝えるケースや、逮捕された女性が「ホストに迷惑がかかる」と話すケースもあり、同課は動機を隠している女性も多いとみている。 10~20代が75人で、最年少は16歳だった。インターネットカフェやホテル暮らしなどの住居不定者が3割以上で、大阪など遠方から来ている女性もおり、出稼ぎ者が増加傾向にあるとみられる。職業別では性風俗店員が14人、無職が61人。無職のうち46人は元性風俗店員だった。ホストクラブでの遊興費のために客待ちを行い、逮捕時に約36万円を所持していた休学中の大学生もいた。 同課は取り締まりとともに立ち直り支援も強化し、13人を福祉事務所などに引き継いだ。 同課は「今後も対策を推進していく」としている。