白いタンポポと黄色いタンポポがあるって知ってた?タンポポ観察のコツと楽しみ方
タンポポって食べられる?
先に、セイヨウタンポポが野菜として北海道に持ち込まれたという説を紹介したように、タンポポは食べることができます。 ◆食用利用例と栄養成分 和食であれば、軟らかい葉をおひたしや和え物にしたり、洋食だとサラダにして食べます。 その他にも、タンポポの利用例として、根を焙煎して作るタンポポコーヒーがよく知られています。タンポポはほのかな苦みが特徴で、ビタミンAやB1などを含みます。 また、有川浩さんの『植物図鑑』という小説には、タンポポの葉と花の天ぷらと、茎のバター炒めが出てきます。本の巻末に雑草料理のレシピが付いるのですが、下ごしらえとしてタンポポの茎と葉を適当な長さに切って水にさらすことで、苦みを抜くことができます。タンポポを切ると白い汁が出てくるのですが、これが苦みの元になっています。 ◆野菜としての利用 現代では、タンポポはあまり食べられていませんが、江戸時代では野菜のような位置付けでした。 元禄10(1697)年に刊行された「農業全書」という農業の専門書には、ネギやホウレンソウ、シュンギクなどと一緒にタンポポが取り上げられています。食べ方は、おひたしや和え物で、これを食べれば便秘に効くと書かれています。 また、飢饉の際には貴重な食糧として利用されました。そして、昭和の戦時中には食べられる野草として、ゆでた後に一昼夜水に浸し、その後、醤油で味を付けるかゴマ和えにする食べ方が紹介されています。 ◆薬としての利用 タンポポには利尿の促進効果があるため、フランス語ではピサンリ(pissenlit)=寝小便というすごい名前で呼ばれています。また、開花前の乾燥させたものを蒲公英(ホコウエイ)と呼び生薬として、解熱、発汗、健胃の作用があるとされています。 その他にも、母乳の出をよくする効果があるとされています。
タンポポの綿毛を保存する方法
タンポポの綿毛は、風が吹くと散らばってしまいますが、ちょっとした処理をすることで、綿毛を球状のまま保存することができます。 ◆材料探し まずは、綿毛がまだ出ていない状態の茎を集めます。綿毛が出ていないものを刈り取って大丈夫?と思いますが、写真のように、ちゃんと開いて綿毛が出てきます。 ◆綿毛を部屋に飾る方法 上の写真をご覧いただくと、刈り取ったはずなのに、茎がピンとしていると思いませんか? 実は、茎に細い針金を通してあるので、茎が枯れても大丈夫なんです。タンポポの茎は空洞になっているので、簡単に針金を刺すことができます。 次に、綿毛にヘアースプレーかスプレーノリを吹きかけてください。そうすれば、綿毛が固定されるので、きれいな形のままで長期間保存することが可能です。 綿毛をガラス容器に入れたり、花束のように飾れば、タンポポを身近に楽しむことができます。