ポイ活で家族3人を養う芸人、井上ポイントの「無理しない節約」の生き方
あらゆるアプリやクーポン、キャッシュレス決済を使いこなし、これまでに約400万円(1ポイント=約1円換算)を稼いできた芸能界屈指のポイ活芸人・井上ポイント。彼はメディア出演、コラム執筆、講演会などの仕事を通してポイ活情報を発信して注目を集めている。ポイ活の達人である彼が語る独自の「ポイ活哲学」とは? (文:ラリー遠田/撮影:栗原洋平/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)
「今では芸人としてネタをやる機会はほとんどなくて、仕事の9割9分がポイ活ですね」 そう語る彼がポイ活に目覚めたきっかけは、今から約15年前のこと。その頃、JR東日本が発行するICカード乗車券の「Suica」が、電車の乗り降り以外に街中での買い物にも使えるようになり、それをクレジットカードとひもづければポイントが貯まるということを知ったのだ。 「どうせお金を使うんだったらポイントがもらえたほうがお得だなと思ったんですよね。そこからほかのクレジットカードを作ったり、ポイントサイトに登録したり、いろいろやり始めました」 当時は今ほどキャッシュレス決済も普及しておらず、ポイントを獲得する手段も限られていた。井上も年間数万ポイントをコツコツと貯めていた。 しかし、そんなポイ活業界で突然ビッグバンが起こった。2018年にQRコード決済サービスの「PayPay」が圧倒的な還元率の高さを掲げる「100億円あげちゃうキャンペーン」を大々的に始めたのだ。 「あのキャンペーンがきっかけになって『◯◯ペイ』がはやり始めて、爆発的に盛り上がっていったんですよね。ほかのところもPayPayに対抗して、いろいろなキャンペーンを始めたりして。そこでポイ活業界が一気に活気づいたんです」 井上は2017年頃からSNSでポイ活に関する情報発信を始めた。そして、2018年には「今年は100万ポイント貯めます」と宣言した。実際にはその1年では達成できなかったものの、2018年と2019年の2年間の合計で100万ポイントを獲得した。 「その後、2020年に新型コロナが流行して、皆さんが家に閉じこもるようになってから、僕がネット上で発信していたポイ活情報が注目されるようになりました。そこからどんどん仕事をいただけるようになったんです」