2024年版 レスポンスも音も「感動的」な最新スーパーカー 11選 性能とデザインで頂点を争う
2. ランボルギーニ・レヴエルト
長所:9000rpmまで回る壮大なV12エンジン、超優秀な非対称トルクベクタリング、見る者のハートを射止めるルックス 短所:ランボルギーニ特有のタイトなキャビン、重量級の車体、高価 ミウラ、カウンタック、ディアブロのラインを受け継ぐランボルギーニのフラッグシップモデルが、ついに電動化時代に突入した。ライバルがエンジンを小排気量化したりターボ化したりする中、ランボルギーニではなぜか、大排気量のV12エンジンを維持している。それもそのはず、このエンジンがなければ「ランボ」のフラッグシップたりえないからだ。 レヴエルトは3基の電気モーターと、かなり小型の駆動用リチウムイオンバッテリーを搭載し、その重量を相殺するためにこれまでで最も革新的で高剛性、軽量なカーボンファイバー・モノコックを採用している。エンジンと合わせた合計出力は1015ps/9250rpmに達する。 乾燥重量は1800kg弱で、0-100km/h加速はわずか2.5秒、最高時速は350km/hとされる。スーパーカーとしては明らかに重いが、フロントアクスルの非対称トルクベクタリング(2基のフロントモーターによる)が、ハンドリングに大きな影響を与えている。 これまでのV12ランボがそうであったように、グリップの限界に近づくにつれてコントロールを離れていき、物理的な言葉で限界点を表現する。しかし、フロントモーターがターンインとコーナリング・エイペックスで車体を安定させ、出口でもラインから外れないように仕事をする。 このような巨大なスーパーカーが、ドライバーの意図した方向にただ進みながら9000rpmを超える回転数で絶叫する光景には、深い感銘を覚える。これはエンジニアリングの偉業である。その証拠に、電子制御スタビリティをオフにすれば……あとは説明不要だろう。 弊誌はまだレヴエルトをサーキットでしか試乗できていない。しかし、公道で試乗した暁には、スーパーカーの中でも最高の部類に入ると期待している。圧倒的にドラマチックな体験と背筋が凍るような臨場感を味わえるだろう。