「これ以上働けん…」→「会社辞めませんか?」→「はい!」早期退職で5,000万円…仕事の重責に耐えかねた48歳・上場企業部長、早期老後破産の末路【FPが解説】
退職後に待ち受けていた厳しい現実
退職直後、高橋さんは晴れ晴れとした気分で、新しい生活に期待を膨らませていました。趣味のゴルフや旅行に時間を費やし、久しぶりに家族とゆっくり過ごす日々。 「しばらくは本当に幸せでしたね。これが自由な生活か、と思いました」 しかし、その幸せは長く続きませんでした。半年後、ふと通帳を確認した高橋さんは、退職金が予想以上のペースで減っていることに気づきました。 「子どもの学費や住宅ローン、日々の生活費に加えて、退職後は健康保険料や税金も重くのしかかってきました。5,000万円もあったはずなのに、このままでは数年で底をつくと思いました」 焦った高橋さんは再就職を考え始めますが、年齢とスキルの限界が大きな壁となります。希望する正社員の職には応募すらできず、面接に進んでも結果は不採用。非正規雇用やアルバイトで月収20万円程度の収入を得るのがやっとでした。 「この歳で新しい仕事を見つけるのがこんなに難しいとは思っていませんでした。退職する前に、もっと準備をしておくべきだったと後悔しています」
早期退職を後悔しないために必要な準備
高橋さんのような後悔を避けるためには、次の3つのポイントを意識することが重要です。 1. キャッシュフローを退職前に試算する 退職後の収支を正確に把握しておくことが欠かせません。生活費だけでなく、ローンや教育費、税金、老後の医療費まで含めた長期的なシミュレーションを行いましょう。 2. 次の収入源を明確にする 再就職の可能性や副業の選択肢を、退職前に検討しておくことが大切です。資格取得やスキルアップを進めておくと、退職後の選択肢が広がります。 3. 冷静に長期的な視点で判断する 「今が辛い」という短期的な感情で決断せず、将来の生活設計をじっくり考えましょう。専門家に相談することで、客観的なアドバイスを得られます。
早期退職の前に
退職金が大金であっても、それが永遠に続くわけではありません。早期退職は「人生をやり直すチャンス」となる一方で、準備不足のままでは大きな後悔を招く可能性があります。高橋さんの体験を教訓に、退職前には冷静かつ慎重に計画を立てることが大切です。 「焦らず準備する」という姿勢が、成功への第一歩です。 波多 勇気 波多FP事務所 代表ファイナンシャルプランナー
波多 勇気
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