アニソン登山部リーダー水木一郎 山頂で仲間と即興ライブ 楽しいゼーット
アニメソングデビュー45周年を迎える”アニキ”こと水木一郎さん。テレビやライブで観る、熱く正義感みなぎるキャラクターはそのままに、実際にお会いしてみると、気さくで謙虚で、温かい人柄だということが伝わってくる。 あくまでも、「歌うことが命」のアニソン界のリーダーだが、じつはスタジオ外でも仲間を率いて活動をしているという。「アニソン登山部」での仲間との交流や今後の活動について語ってくれた。
アニソン仲間との交流、アニソン登山部の活動とは?
水木:3年ほど前から、アニソン登山部と銘打って活動しています。僕の誕生日を山で祝ってもらったのが始まり。それ以来、立山や安達太良山(あだたらやま)、那須岳といった百名山も含め、春夏秋冬、山歩きを楽しんでいます。メンバーはアニソン歌手、スタッフなど、現在17名。『ドラゴンボールZ』の影山ヒロノブ、『聖闘士星矢』のNoB、『動物戦隊ジュウオウジャー』の高取ヒデアキ、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』の谷本貴義、『炎神戦隊ゴーオンジャー』の高橋秀幸、『特捜戦隊デカレンジャー』のサイキックラバーIMAJO、『美少女戦士セーラームーンR』の石田燿子、『スマイルプリキュア』の吉田仁美、元風男塾の喜屋武ちあき、コレジャナイロボの生みの親・ザリガニワークス、まだ参加実績のない補欠に『海賊戦隊ゴーカイジャー』の松原剛志、ほかスタッフの面々です。アニソン歌手ではありませんが、木曽駒ヶ岳を一緒に登った番外編メンバーとして麻倉未稀さんもいます。先日、『キャンディキャンディ』のミッチこと堀江美都子の登山デビューも番外編として企画しました。彼女の場合、まずは軽いトレッキングからお試しということで、番外編になったんですけどね。 僕が旗振り役のリーダー、僕のマネージャーが実務を取り仕切る部長。山のマネージャーで「山ネージャー」って呼んでいるんですけど、メンバーのレベルに合った山を選んで予定を組んでいます。山っていうのは自然が相手ですから、どんな低い山でも危険が伴うもの。入部希望者は結構いますけど、本気で山に登りたいっていう情熱がないと、誘わないんです。きちんと必要なアイテムを揃える心積りがあるかどうかで、見極めますね。最近では、『ウルトラマンオーブ』の主題歌を一緒に歌っているボイジャーのふたりが参加意欲に燃えています。若い子は体力もあるから、きっとすぐに僕なんか追い抜いていきますよ。 どの仕事でもこれで終わりという頂点はありません。でも、山には必ず頂上がある。登山っていうのは自分の頑張り次第で必ず頂上に行けるんですよ。僕ら歌手は自分がどんなに頑張っても頂上には行けるわけではないし、ヒットを出せないときもあるんです。どこが頂点かということだって、わからないんです。だから明日の夢を求めて歌っているんですけど、山の場合は視界の先に頂上をとらえることができる。あとどれくらいで頂上にたどり着くのかがわかる。自分のペースを保って、頂上に着けばその達成感が味わえる。高いところに立つと、お山の大将気分を味わえる(笑)。見下ろせばこれまでの道のりと、下界の景色が雲の下に広がっているんです。この達成感といったらありません。そして苦労をともにした仲間たちがいる。どんなに苦しくても、この一瞬ですべて解消されますよ。そして、もうひとつのお楽しみは下山後の温泉。さっぱりと汗を流して、その土地の美味しいものをいただくのは最高ですよ。