「数秒の判断」はどうしたらできる?子供と一緒に備えるパニックにならないための“防災のコツ”
複数の連絡手段を用意しよう
災害では、子供は学校、夫は職場、妻は自宅など“バラバラ”に被災することもある。通信網が麻痺することもあるため、複数の連絡手段を用意してほしいという。 「家族の安否がわからないと不安になります。LINEが使えないなら、InstagramのDMで連絡する。それもダメならXのDMを使うなどと決めておきましょう」 冨川さんはSNS以外の連絡手段として、NTTが提供する「災害用伝言ダイヤル(171)」の利用を勧めている。電話で安否情報を録音できるほか、相手の電話番号がわかれば、離れた場所からでもメッセージを再生できるので心強い。 「システムが音声アナウンスなので、最初は使い方が分かりづらいかもしれません。月に2回(1日、15日)お試しで体験できるので、家族で使ってみてほしいですね」 このほか、災害で家に帰れない場合の「一時的な避難先」を話し合っておくことや、子供が一人で外出する時は行き先を聞いておくことも、安心につながるという。皆さんも日常を通じて、災害に備えてみてはいかがだろうか。 冨川万美 特定非営利活動法人MAMA‐PLUG(NPO法人ママプラグ)理事。青山学院大学卒業後、大手旅行会社、PR会社を経て、フリーランスに転向。東日本大震災での母子支援を機に、NPO法人ママプラグの設立に携わる。防災に対して、アクティブな姿勢で行動を起こす「アクティブ防災」を提唱し、全国各地でセミナーを行っているほか、東京都の「東京防災」「東京くらし防災」編集・検討委員なども務める。二児の母。
プライムオンライン特集班