ダイヤ改正号の部数は今も約6万部…来年で100周年!『JTB時刻表』が毎月刊行される意外すぎる訳
歴代の編集長の間で語り継がれている「あるエピソード」
JTB時刻表では読者からの投稿を紹介する「たいむたいむてぇぶる」や欄外に読者の一言コメントを掲載する「グッたいむ」などもあり人気だ。「グッたいむ」は梶原氏たっての希望で復活させたものだという。 「『グッたいむ』は一時期、読者投稿ページへの掲載にしていた期間もあったのですが、もともと私が編集部に配属されてからずっと好きなコーナーだったということもあって時刻表の欄外に復活しました。 うちではSNSやネットでの投稿よりも、ハガキで頂くことがずっと多いんですよ」 編集長の肝入りで復活した「グッたいむ」だが、このコーナーには、歴代の編集長の間で語り継がれているエピソードがある。 「『グッたいむ』に投稿されている方同士が結婚されたことがあったんです。 まだ文通が盛んな時代で、その方たちも文通をしていたそうなんです。そこでJTB時刻表の話題になり『実は私、けっこう、投稿しているんです』『え、僕もです! ペンネームはなんですか!?』という話で盛り上がって。お二人が実際に会われて、ご結婚なさったと。そのご結婚のいきさつとご報告が編集部にもあったんですよ!」 100年の歴史の中で、全国の鉄道の運行時刻を網羅するだけでなく、人との縁までつないでしまったJTB時刻表。 無数のダイヤ改正や臨時便、駅の増減など次から次へと対応を迫られる中「限りあるスペースですので、情報がうまくページ内で収められて、ズバッとハマった時が本当に気持ちいいですね。そして、これからも引き続き変わらず刊行し続けたいっていう思いが一番です」という梶原氏のもと、JTB時刻表はこれからも多くの人の旅を導き、また人と土地、人と人との縁をつないでいく。 JTB時刻表100周年を記念して、’25年3月から「JTB時刻表100周年キャンペーン~旅は続くよ、どこまでも」を実施。’24年10月にオープンする特設サイトにて順次情報をアップ予定だ。 取材・文:高橋ダイスケ
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