”800万回再生超え”で話題の73歳TikTokerを直撃!「バズったという言葉も知らなかった」…店主が振り返る、売上1日1万円からの「大逆転劇」
言われるがままに撮影&投稿してみたら
2023年5月に新型コロナウイルス感染症の指定が5類に変更されて以降、多くの飲食店は賑わいを取り戻した。 【写真】800万回再生超え…ヤバすぎる「73歳TikToker」の石丸さん しかし、全ての人がコロナ前のように行動しているわけではない。 例えば、筆者の父(70代)も、以前は居酒屋などに飲みに出かけることも多くあり、友人とも「コロナが落ち着いたら飲みに行こう」と、いくつも約束をしていた。 ところが、行動制限が解除されても外に飲みに出る様子はなく、自宅で晩酌をする日々。どうやら、コロナ禍の約3年間で身についた習慣を、元に戻すような意思や元気がなくなっているようだ。 そうした、特に地元の常連客が多かった飲食店では、今年に入っても窮状が続いているといった話をよく聞く。福岡県那珂川市にある居酒屋「お食事処 なごみ」(以下「なごみ」)もその一つであった。 そんな同店を救ったのは、言われるがままに撮影し投稿したTikTokの動画だった。一体、何が起こったのか。店主の石丸清隆さん(73)を直撃した。
「もう、店辞めようかな」とこぼしていた日々
福岡市の中心部からバスで約50分の場所にある、居酒屋「なごみ」は開店から13年で、窮地を迎えていた。テーブル席も多く、個人店にしては広い店のため、コロナ以前は地域の会合や近隣の会社の飲み会で、20~30人の団体客も入るなど、賑わいを見せていたのだが……。 「コロナ以降はパッタリやったけんね。コロナさえ過ぎればと思って、貯金を切り崩して辛抱しながら営業しよったけど、(客足は)戻ってこんかったんです。今年に入っても、1日の売り上げが1万円程度しかない日も結構ありましたねぇ」 チラホラやってくる常連客に対して「もう、店辞めようかな」とこぼす日々。 そんな弱音を聞いて、2024年2月頃から店に来るようになっていた常連客の一人・橋爪音寿さん(29)が、「TikTokを撮ってみませんか」と提案した。 「でも、”てぃっくとっく”がなんのことやら、全然知らんけん。私の携帯はコレ(ガラケー)やけんね。LINEもしてないくらい、そういうことはわからんけん、言われるままに撮っただけよ」