斎藤県政の評価、リーダーの資質問う 兵庫知事選、過去最多7人が立候補へ 31日告示
前兵庫県知事の失職に伴う県知事選が31日告示され、17日間の選挙戦が始まる。過去最多となる計7人が立候補する予定。告発文書問題による県政の混乱が長期化する中、県庁組織の立て直しや前知事の評価、リーダーの資質などが争点となる。投開票日は11月17日。 【写真】知事後援会トップ・アシックス尾山氏辞任 「言動にがっかり」 立候補を予定しているのは、いずれも無所属で、前知事の斎藤元彦氏(46)▽病院院長の大沢芳清氏(61)=共産推薦▽前尼崎市長の稲村和美氏(51)▽会社社長の木島洋嗣氏(49)▽参院議員の清水貴之氏(50)▽政治団体代表の立花孝志氏(57)▽会社社長の福本繁幸氏(58)。 斎藤氏は文書問題の対応の正当性を主張するとともに、在職中に注力した若者支援策を強調。キャッチフレーズに「兵庫の躍動を止めない!」を掲げる。 大沢氏は共産党の推薦を得て「信頼と安心の県政を」と主張。最低賃金の時給1500円以上への引き上げや、18歳までの医療費無償化などを政策の柱とする。 「市民派」を掲げる稲村氏は「対話と信頼なくして改革なし」と訴え、ハラスメント防止条例の制定や、市町の実情に即した支援などを打ち出す。 木島氏は今月の衆院選に続く立候補となる。大阪府と兵庫県を合併する「関西州構想」と、県内の市町に合併を促し権限を移譲する「4大市構想」を唱える。 清水氏は「ひょうごリスタート」を標ぼう。来年の大阪・関西万博に向け、観光施策を前面に打ち出す。離党したが、日本維新の会からの支援を受ける。 立花氏は「(斎藤氏が失職した)告発文書問題の関心を高めたい」「当選は考えていない」と明言。前知事のプラスになる選挙活動を展開したいとする。 福本氏は今年7月の東京都知事選に次ぐ挑戦。「前知事のいいところは継承し、悪いところは修正する」として、若い世代の支援などを訴えている。 神戸新聞社とJX通信社が今月13、14日に県内の有権者約千人に聞いた調査では、今回の知事選の争点として「知事の資質」を挙げた回答が最多(29・0%)だった。次いで「県政の再建」(23・0%)「斎藤県政の評価」(10・7%)と続いた。(前川茂之)