送金やめるよう3人で3時間説得 彼女からは電話で「信じて」 男性の出した答えは?
ロマンス詐欺被害を防いだとして、丹波署は前山郵便局(丹波市市島町上竹田)の石田風斗さん(26)=丹波市山南町=に署長感謝状を贈った。 【写真】「おばちゃん『死ね』って書いてある」 登校中児童の目に飛び込んだ過激な落書き 7月29日午前9時半ごろ、市内在住の50代男性が、「90万円を送金したい」と来局。「送金先がわかるまで少し待たせてほしい」と話し、送金先の口座がベトナム人名義だったことから、石田さんが不審に思ったという。 余田紀章局長(48)=同市市島町=に相談後、丹波署に通報。駆けつけた上竹田駐在所の横関翔警部補(40)と3人で送金をやめるよう3時間にわたって説得を続けた。男性はなかなか納得できず、女性から受け取ったLINE(ライン)のメッセージで「2人で生活していくお金がいる」や、女性がパーティーに参加している写真を3人に提示し「彼女なので信頼している」などとだまされていないことを主張した。 説得中に女性からの着信もあり、男性が「これって本当に大丈夫?警察も来てるんだけど」とたずねると、女性は「絶対に大丈夫。信じて」と片言の日本語で話すなどしていたという。その後、女性は一方的に電話を切り、つながらなくなったことから、最終的には説得に応じ送金をやめたという。同署によると、男性は7月末までに、約180万円の被害にあっていた。 10月29日に感謝状の贈呈式があり、石田さんは「被害を防ぐことができてよかった。これからもお客さんの様子に気を配りながら、丁寧に対応していきたい」と話していた。 (伊藤颯真)