前橋商の192cmの剛腕・清水 大暉、悔しい4回5失点も将来性は一級品!課題は再現性だ!【春季関東大会逸材分析】
<春季関東大会:白鴎大足利9-2前橋商>◇18日◇2回戦◇上毛敷島球場 前橋商の剛腕・清水 大暉投手(3年)が白鴎大足利戦で先発し、4回5失点の悔しい投球に終わった。3回に足に打球直撃する不運もあった。清水は「その影響はない」と語ったが、140キロ中盤を連発していた初回と比べると4回は130キロ台の直球もボールも多くなり、ばらつきがあった。 【トーナメント表】春季関東地区大会 結果一覧 最速152キロを計測し、7回1失点の好投を見せた昆野 太晴投手(白鴎大足利)と比較すると、完成度は劣る。とはいえ、素材、将来性はA級。十分に魅力的だった。 192センチの長身を活かし、オーバースローで投げ込む角度のある140キロ中盤の速球は魅力があり、対戦した白鴎大足利の各打者も「角度があって威力を感じた」とコメントをしていた。いずれは150キロ後半の速球を投げられる馬力は感じられる。 それでも清水は「今日は回転の良いストレートは全く投げられませんでした。白鴎大足利打線はレベルが高いというのは分かっていましたし、今のコントロール、球質ならば、打たれて当然だと思っています」と反省のコメント。この試合の最速は146キロ。どのイニングも145キロ以上は数球投げていた。清水は「スピードが出ていても自分が納得するボールは投げられておらず、130キロ後半でも空振りが奪えたストレートがあったのですが、ああいう伸びのある直球を常に投げられるようにしないといけない」と課題を口にした。 変化球は110キロ後半のスライダー、100キロ台のカーブを投げ、数球だけだが130キロ前半のスプリットを投げていた。ただカウントを取るだけで明確なコンビネーションになっていなかった。群馬県大会では19回22奪三振、自責点1の投球と比較すると、物足りなさが残った。 課題は再現性。真上から振り下ろすストレートは角度があって打者から捉えられにくい分、質にばらつきがある。かといってコントロール重視でスリークォーターにする必要はないと思う。今の投球フォームで、失点を気にせず、ベースを高めていけば、夏には常時140キロ後半で圧倒できる球質のあるストレートを投げることができるだろう。 清水が良いのは変化球に頼りすぎないところ。甲子園を目指すには、物足りなさがあるかもしれないが、恵まれたポテンシャルを最大限に活かす方向性で勝負している。残り1ヶ月半の調整で、夏には完成度を高め、より評価を高める投球を魅せていきたい。