インバウンドの増加と共にヤバいことに! 日本にとってマイナスしかない「闇レンタカー」とは
購入したクルマを無許可でインバウンドに貸し出す闇レンタカー
以前、インバウンド(訪日外国人観光客)が空港駐車場などにレンタカーを乗り捨て、そのまま帰国したり、レンタカーを滞在中に「もう使わない」などとして、街なかの駐車場に放置するといった事案に触れたことがある。最近は別の角度からのインバウンドのレンタカー事情といった話を聞いたのでお伝えする。 【写真】そんなモノが!? インバウンド客がタクシーに乗ると不安に感じる装備とは 「インバウンド、つまり観光客による『迷惑行為』ともいえる事象のほかに、日本に住んでいる外国人が日本の大手レンタカー会社でクルマを借り、それをインバウンドなどに『また貸し』するという事案も発生しています。レンタカーの借主と『また借り』する外国人との間の金銭のやり取りは日本以外の本国で電子決済していますので、疑わしいと思っても『家族が運転している』などととぼけられるそうです。また、借りる人の免許証だけをもってきて、『この人も運転する』などと伝えたりするので、また借りの事実を確認するのも困難だったということです」とは事情通。 レンタカー会社から1カ月単位などで車両を借り、また貸しして儲けるといったパターンが目立ったので、いまでは主要レンタカー会社のなかには、日本人であっても長期のレンタカー貸し出しを原則行わないようにしているとのことである。 日本のレンタカー会社で貸し出しが厳しくなってくると、今度は自分たちでレンタカー会社を設立してインバウンドに貸し出すようになったとのことである。 「5台用意できれば意外なほど簡単にレンタカー会社の設立は可能です。監督官庁の監査といったチェックが入る前、設立から1年の間に稼ぐだけ稼ぎまくって会社を閉じてドロンというパターンも目立っているとのことです。車両購入などはすべて現金決済となりますので、会社を閉じるときには使っていた車両も売り飛ばしてしまうそうです。自分たちで会社を設立するパターンのほかには、経営が行き詰まっている日本人経営の整備工場などにレンタカー会社設立をもちかけることもあるそうです。月々一定額の手数料のようなものをオーナーとなる日本人に払い。利用客勧誘などのオペレーションはすべて自分たちで行うので手間いらずと勧めてくるそうです」(事情通)。 このような「外国人系レンタカー会社」の先に、自家用車として登録した車両をインバウンドに貸し出す「闇レンタカー」というものが、「闇ライドシェア」などと同様に存在するとのことである。 貸切バス業界でも同様の動きが目立ってきているとのことである。 「最近では新型コロナウイルス感染拡大以前の勢いまでに貸切バス需要も戻ってきています。そのなか、とくに某国系のエージェントがかなり安い料金でバスのチャーターを試みてくるそうですが、ほかに好条件の仕事が多くなっているので、日本人経営の貸切バス業者にはなかなか仕事を請けてもらえないので、『それじゃ会社作るか』ということになっているようです」(事情通)。