ひろゆきが考える「うまくいくと思います」と上司に提案するのはNG。賢い人が自然とやっているズルい言いまわし
仕事やプライベートで「なぜかうまくいく人」は、どんな言葉を使っているのか? 実は賢い人ほど、相手から期待通りのリアクションを引きだす「ズルくてうまい言いまわし」を日頃から駆使している。 「振られる仕事が多いので上司の依頼を断りたい」 「プレゼンでもっと説得力を出したい!」 「部下のやる気を削がずにうまく注意したい」 「激怒しているお客さんをうまくなだめたい…」 ……そんな状況に直面したとき、どんな言葉を使えば物事がスムーズに進むのか? 様々なシチュエーションごとに「ダメな言い方」「うまい言い方」を解説した、ひろゆき氏の新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』から、テクニックの一部を紹介しよう。
優柔不断な上司を動かすとき
「売り上げをもっと高めよう!」と大号令を発する上司。しかし、部下が目標達成のためにさまざまな提案や進言をしても、「う~ん」と唸るばかりで全然動かない。そんな優柔不断で腰が重い上司を、うまく動かす言い方はないか? ×このやり方なら、うまくいくと思います ○他社はこの方法で、利益を出しています
「リスクを負いたくない」という、上司のホンネを知る
最近は、多くの会社が「ビジョン」や「メセナ」、「コーポレートアイデンティティ」や「SDGs」とかいうきれい事な言葉を使って、社会貢献を謳っていたりします。 でも、そんな会社が、社会貢献を第一に考えているのかというと、そういうわけではないですよね。会社の利益や従業員の給与、取引先との関係性とかを優先しつつ、それでも余裕があったら社会貢献やら環境に配慮する……みたいな、おままごと的にリソースを割くのが基本です。 これ、どういうことかというと、本音と建前があるということです。そして、それは会社だけの話ではありません。 例えば、上司が「売り上げを高めよう」と言ったとしても、本当に売り上げを高めることが第一優先ではないことも実は多いのです。もちろん、売り上げを高める気持ちは間違いなくあるのですが、その前に「俺が面倒なことをしないで済むように」だったり「リスクは負いたくないけど」という枕詞がついていたり、もしくは「失敗して恥ずかしい思いをするならやらない」というホンネがあったり、公言をしていない優先順位があったりするわけです。 部下が「こうやったらうまくいくと思うので、やりましょう!」と進言しても、スルーされることが多いのはそのためです。 一方で、他社がそのやり方でうまくいっているのを知ると、急に上司がノリ気になったりする話とかもよくあることだったりします。つまり、上司にとっての優先事項を知らないと、本題である売り上げを上げる進言や提案をしても意味がないのですね。 ただ、そんなホンネは表向きに公言できることでもないので、なかなか周りの人でもわからないでしょう。そこで、まずはどういった部分が反対理由なのか、提案を却下されるたびに聞き出しておくといいかと思います。建前を言ってきたり、「俺はこのやり方がいいとは思わない」など個人的な感想に終始したりすることがあるかと思いますが、何度か繰り返すうちに、上司が本当に優先している事項がわかるようになります。 上司が嫌がっていることを知っていれば、逆に提案を受け入れやすい形に変更しやすくなりますし、周りの人と比べて有利な立場に立てたりすることもあります。なんのかんの、自分の仕事をうまく進めるためにはコミュ力を発揮して聞き出し、上司と仲良くなっておくのがいいと思いますよ。 構成/杉原光徳(ミドルマン) ―[賢い人が自然とやっているズルい言いまわし]― 【ひろゆき】 西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』
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