世界一逃したヤンキース、『魔の5回』戦犯は誰なのか…米メディア論争 「全力疾走を怠らなかったドジャースと比べれば恥ずかしい」
大リーグの第110回ワールドシリーズ(WS)はヤンキースが1勝4敗でドジャース相手に敗退し、19年ぶり28度目の世界一はならなかった。ヤンキースファンにとっては目を背けて通れない光景が、第5戦の終幕から2日を経た1日(日本時間2日)も尾を引いているようだ。 ◆世界一になった第5戦に奥さま達が着ていた『革ジャン』【写真】 5―0と優勢だった5回表、ヤンキースはジャッジとボルピの失策などで2死満塁のピンチを迎えた。ここでベッツが放ったボテボテの一塁ゴロをリゾ一塁手がベース後方で処理したが、先発右腕コールはなぜか一塁ベースカバーに入っておらず、セーフ。記録は内野安打となって1点を失うと、なし崩しにタイムリー安打を連ねられ、一挙5失点で同点に追い付かれた。 コールは試合後、「打球のアングルが自分にとっては良くなかった。打球の勢いが分からなかった。ボールが横を通り過ぎたときは、もう一塁をベースカバーする位置にはいなかった。(リゾと自分の)両方とも、その位置にいなかった。とにかく、打球の読みがまずかった」と説明した。 米FOXスポーツのベン・バーランダー・ホストは「リゾがもっと前に出て打球を処理すべきだったという人々もいるが、それは一塁守備の難しさを理解していない。バットの先っぽで打った打球はおかしな回転をする。だからリゾは打球を待った」「コールがリトルリーグのときから教えられていること(一塁ベースカバー)をすれば、ヤンキースは第5戦を勝ち、第6戦以降に持ち越せた」と、X(旧ツイッター)に投稿。 すると、2015年のロイヤルズを主砲として世界一に導いたエリック・ホズマー一塁手も、この投稿を添えて同意した。「その通りだ! こういうときの打球はアメフトのファンブルボールのようにあちこち転がる。リゾはコールが自分の仕事(一塁ベースカバー)をやってくれるはずだと思い、リスク回避のため後方の守備位置をとったままだった」 また、ヤンキース地元メディアの米ヤンクス・ゴーヤードさえも「不幸にも、コールがリトルリーグのときから教えられてきた一塁ベースカバーをしなかったことの説明は、バカげた文句で全く理屈が通らない」「コールがプレーを遂行せず、その後に言い訳したことは、全力疾走を怠らなかったドジャースと比べれば恥ずかしい」と酷評した。 SNSのファンも、コールのコメントに対して「でも、途中まで一塁へ走っていたじゃないか」「文字通り、走るのをやめたよな…」「アングルが良くなかった? リプレーを見直せよ。単に冷静さを失っていただけだろう」と、反論であふれ返った。(写真はAP)
中日スポーツ