「ノーベル経済学賞」のアセモグル教授らに反論、国の経済発展をもたらすのは「政治制度」ではない
次回は、これを具体的な社会政策・経済政策に落とし込んで、具体的な提言をしてみたいと思う。一部は序章のような形で私のブログにアップしているので、次回の東洋経済オンラインの配信までにご一読いただければ幸いだ(本編はここで終了です。この後は競馬好きの筆者が、週末のレース予想や競馬論などを語るコーナーです。あらかじめご了承ください)。 競馬である。 今回の本編のテーマである「社会資本」の修復を、今もっとも必要としているのはJRA(日本中央競馬会)コミュニティではないだろうか。
■JRAに「藤田菜七子騎手引退の件」で提言したい スマートフォンを不適切に使用したとして騎乗停止の処分を受けていた藤田菜七子騎手が、引退を発表した。彼女は人気があったこともあり、ファンからはJRAの対応を責める意見が相次いだ。JRAの説明と、藤田元騎手に同情する人々の事実認識や意見が食い違っているが、一身上の都合として引退した。 双方や外野の行動についてとやかくは言わないが、このままでは、日本が誇るJRA競馬への信頼が大きく毀損してしまう。一部のファンにはJRA不信が残り、一方、人気があったからといって不正を行った元騎手をかばい、JRAへの非難をSNSなどで拡散するファンに対しても、JRAなど競馬施行側からの、今後の警戒が強まるだろう。
藤田氏の引退という判断に他人が介入はできないが、JRAの処分が不当なのかどうなのか、はっきりさせずに、外部の人間には理由がよくわからないまま引退してしまったことで、この競馬コミュニティにおける社会資本の毀損は修復できないままになってしまうだろう。 ここでは、JRA側に提言したい。競馬というスポーツは、実質的にギャンブル活動を含むため、八百長などの恐れ、その可能性への疑心暗鬼がつねに付きまとう。日本のJRA競馬では、近年それが皆無であったこともJRA大成功の大きな理由の1つだ。