『デッドプール&ウルヴァリン』の素朴な疑問:ウルヴァリンはなぜ生きている?
7月24日(水)より、世界に先駆けて日本が最速公開となる『デッドプール&ウルヴァリン』。『LOGAN/ローガン』(2017)で死んだはずのヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンことローガンが復帰し、デッドプールと共演することが2022年9月に発表され話題となっていたが、なぜ、どのように彼が復活するのかはまだはっきりしていない。 ただヒューも、そしてデッドプール役のライアン・レイノルズも、『デッドプール&ウルヴァリン』が『LOGAN/ローガン』の結末を覆すことはないとたびたび強調してきている。
ヒューは、2022年12月に出演した『The Jess Cagle Show』で、自身の復帰についてこう語っている。 「タイムラインを移動できるデバイスがマーベルの世界にあるおかげで、今や過去に戻ることができるんです。なぜなら、それは“科学”だからです」「ですから、私にとっても、そしておそらくファンにとっても重要な『LOGAN/ローガン』のタイムラインを、台無しにしなくて済むのです」
ここでヒューが言う“デバイス”とはおそらく、文字どおりの意味でのデバイス(装置)ではなく、ストーリーテリングのこと。MCUで確立されている「マルチバース」を用いてウルヴァリンが帰ってくることを示唆していたと思われる。ただし、帰ってくるのは私たちの知っているウルヴァリンではなく、別のウルヴァリンということになる。
そしてこれは、すでに予告編でも触れられているもよう――デッドプールがウルヴァリンに「Your world went to shit(お前の世界がめちゃくちゃになった)」と叫ぶ場面や、ウルヴァリンが墓地らしき場所にいる場面、そして、マシュー・マクファディンが演じるTVA(時間変異取締局)の捜査官パラドックスが、「この男は世界を救えなかった」と言うシーンも確認できる。
ここでのウルヴァリンはどれも、私たちがすでに『X-MEN』シリーズ(2000~)で見ていた彼とは一致しないため、「別のウルヴァリン」であると解釈できるだろう。 ただ、ウルヴァリンの世界で何が起こったにせよ、同じことがデッドプールの世界でも起こり始めており、どうやらデッドプールはTVAの助けを借りてウルヴァリンを探し出し、タイムラインもしくはユニバース(あるいは両方)を飛び越えようとしていると推測される。