『デッドプール&ウルヴァリン』の素朴な疑問:ウルヴァリンはなぜ生きている?
もし『デッドプール&ウルヴァリン』に登場するウルヴァリンが「変異体(ヴァリアント)」であるならば、本作で何が起ころうとも、『X-MEN』シリーズでの彼の道のりや、『LOGAN/ローガン』での彼の最終的な死とは矛盾しないと言える。
ただ、ここで思い出しておきたいのが、『LOGAN/ローガン』に登場していたプロフェッサーX(チャールズ・エグゼビア)。彼は強烈な発作を起こし、テレパシー能力をコントロールできず複数のミュータントを殺してしまうという悲劇を起こしたことになっていた。これは、ウルヴァリンが「世界を救えなかった」できごとであり、『デッドプール&ウルヴァリン』はこの悲劇の直後で、『LOGAN/ローガン』(2029年の設定となっている)より前の時間軸で展開しているとも予測できる。
しかし、予告編のウルヴァリンは『LOGAN/ローガン』での姿ほど年老いているように見えないうえ、私たちが知るウルヴァリンは今回の黄色いコスチュームを着ることに決して乗り気ではなかったため、この可能性は低いかもしれない。 また、プロフェッサーXが起こした事件は壊滅的なものだったが、直接関与した人々以外から見れば、世界が終わるほどのものではなかったという事実もある。
あるいは、『LOGAN/ローガン』がコミック『ウルヴァリン:オールドマン・ローガン』からインスピレーションを得たのと同じように、『デッドプール&ウルヴァリン』も同じ作品からインスパイアされた可能性も否定できない――その物語は、幻覚を見せられ騙されたウルヴァリンがX-MEN全員を殺してしまい、ほとんどのヒーローが地上から消え、ドクター・ドゥームやアボミネーションなどのスーパーヴィランが世界を支配しているという設定だ。
ファンのなかには、すでに『デッドプール&ウルヴァリン』の予告編第1弾でドクター・ドゥームの登場が示唆されていると考えている人もおり、本作もこの物語にインスピレーションを受けていることもあり得る。つまり、エマ・コリン演じるカサンドラ・ノヴァ(プロフェッサーXの双子)が、ウルヴァリンの世界を支配するスーパーヴィランのひとりなのかもしれない、というわけだ。 確かに、これはすでに確立されているウルヴァリンのタイムラインを台無しにするよりもクリーンなアプローチかもしれない。
また、ドラマ『ロキ』に登場したキャラクターや、『LOGAN/ローガン』に登場したダフネ・キーン扮するローラ(X-23)が登場することも明らかになっており、ローラがどこのユニバースに属しているのかも気になるところ。 とにかく真相はまだ不明で、本作にはまだ多くのサプライズが隠されているとみて間違いないので、ぜひ劇場で目の当たりにしてみよう。 From Digital Spy