中村勘九郎「ずっとやりたいと思っていた。このタイミングしかない」 来年上演『猿若祭二月大歌舞伎』
歌舞伎俳優の中村勘九郎(43)と中村七之助(41)が12日、東京都内で「猿若祭二月大歌舞伎」(2025年2月2日~25日、東京・歌舞伎座)取材会を開いた。 昼夜二部制で、昼の部では1988年に十八代目中村勘三郎さんが蔦屋重三郎を演じた「きらら浮世伝」を上演。来年のNHK大河ドラマ「べらぼう」の主人公で“江戸の出版王”蔦屋重三郎を、当時32歳だった父親も演じており、勘九郎は「ずっとやりたいと思っていた。このタイミングしかない」と意気込んだ。 36年前の舞台について勘九郎は「見ているけど記憶がない。でも楽屋の異様さ、熱というか、みんながギラギラしていた」と回想。七之助も「父と食事の時など100回以上『稽古が壮絶だった』と聞いている。いつも怒号が飛んでいた。今の世の中ならハラスメントの極地みたいな稽古場だった」と振り返った。 作品の魅力について勘九郎は「若い才能が爆発していった青春群像劇。幕府に対する反骨精神はわれら歌舞伎役者と共通していく部分でもあるし、常に闘っていた父とすごくかぶる部分を感じる」と話した。
中日スポーツ