高校卒業生へ大島紬のキーホルダー 奄美群島 地域産業振興基金協がプレゼント
鹿児島県の奄美群島地域産業振興基金協会(黒田康則理事長)は、今春高校を卒業する群島内の生徒らに、大島紬で作った記念品のキーホルダーを贈った。高校生に大島紬への関心を高めてもらおうと2021年から始めた取り組みで4回目。贈呈式は29日、瀬戸内町の県立古仁屋高校(米澤瑞代校長、生徒79人)であった。
キーホルダーは本場奄美大島紬1反分を使って製作。県立大島特別支援学校を含む群島内10校に計687個を寄贈する。 この日は黒田理事長(45)らが大島紬の着物姿で古仁屋高校を訪問。3年生29人分のキーホルダーを届け、生徒代表の堺柚葉さん(18)に手渡した。 黒田理事長は「地域の特産品を身に付けることで、周りの人たちにも見せられる。気軽に使ってもらえたら」と話し、「将来、紬業界に携わりたいと思う生徒が一人でも出てくれたらうれしい」と期待した。 堺さんは地域みらい留学生として東京都から同校に入学。卒業後は東北地方の大学に進学を希望しているという。「大島紬に初めて触れたときは、昔から伝わるものが残っていることに感動した。キーホルダーは奄美を毎日思い出せるように使いたい」と笑顔を見せた。