「投手と表情だけでも会話できる」FA加入の甲斐拓也に巨人・阿部監督が期待「包容力がある」
ソフトバンクから巨人にFA移籍した甲斐拓也捕手(32)が26日、都内のホテルで入団会見に臨んだ。 * * * * なぜ巨人は甲斐の獲得に動いたのか。捕手出身の阿部監督が会見で高評価しているポイントを明かした。 「いろんな経験もあるだろうし、何と言っても画面から見ても、投手と表情だけでも会話できるような。よく捕手は女房役とか言われるけど、まさしくそれができる捕手だなと感じていた。もっと言うならば包容力があるというか。そこはうちの選手にすごくいい影響を与えてくれるんじゃないかなと期待しています」 今季は岸田、大城卓、小林の3捕手併用でリーグ優勝。12球団トップのチーム防御率2・49と強固な守りが光った。それでも捕手補強に動いたのは、さらなるバッテリー強化のため。甲斐の入団で「素晴らしいキャッチャーがうちにもそろっているし、いろんな知恵を出し合える。それがすごく、チームにとって素晴らしい強みになる」と相乗効果に期待している。 岸田は今季リーグトップの盗塁阻止率4割7分5厘。大城卓、小林は侍ジャパンに選ばれたことがあり、甲斐も世界を相手に実績十分だ。指揮官は「日本を代表するキャッチャー。うちにもキャッチャーはいるけど、その中でもまた競争して切磋琢磨(せっさたくま)して、チーム力が上がる。すごくいい刺激になる」。12球団屈指の捕手陣に新風が吹く。 「僕も現役時代、ソフトバンクに日本シリーズ8連敗しているので」。19、20年の巨人は頂上決戦でともにホークスに4連敗。甲斐のリードに苦しめられ日本一に届かなかった。「僕は(現役時代は)ちょっと鉄拳制裁とかしたりするので、包容力があったかは分からないけど、アメとムチを使うこともできるのではないかと甲斐君には期待しています」。後継者に思いを託した。(片岡 優帆)
報知新聞社