ソフトバンクとオリックスの優勝争いは、どうなる?
パ・リーグの優勝争いは首位のソフトバンクをオリックスが1.5差で追いかけて両チームの激しいデッドヒートとなっている。今日2日からの3連戦を含めて直接対決は、残り7試合。両者の直接対決で決着がつくのか、それとも最後の最後までもつれるのか……。ダイエー、阪神、ヤクルトで先発、抑えで活躍、現在は、福岡を中心に評論活動を行っている池田親興氏(55)に今後の展望を聞いた。 □ □ ――ソフトバンク、オリックスの直接対決が始まります。 「今いる選手をどう上手く使うのかというオリックスと、怪我人が出ながらも、その穴を戦力とベンチワークで、どうカバーするかという両チームの対決です。対戦成績はオリックスの9勝8敗で、ほぼ5分。ここからは、本当の優勝争いのプレッシャーがかかってきます。その緊張の中で、どうコンディションを保つのか、体が思うように動くのか、というような問題も出てきます。そこに両チームの戦術、戦略なども絡んできて、先の見えない戦いとなってきますが、直接対決の勝ち負けには、そう大きな差はつかないのではないでしょうか?むしろ私は、揃って4試合ずつ残している日ハムとの対戦の勝敗が優勝の行方を左右していくような気がします」 ――ということは、今、上にいるソフトバンクが有利だと? 「この3連戦でオリックスが連勝すれば首位ですが、ひとつ負けると、結局、0・5差でソフトバンクが再びトップを守ることになります。その意味で、2・5差というゲーム差の意味は大きいのです。優勝争いを知っている選手の経験でもソフトバンクの方がありますよね。オリックスで優勝経験があるのは、日ハム時代に知っている糸井くらいでしょう。両チームに明確な勢いの差や、戦力の差がない以上、ソフトバンクが有利と考えるべきです。ただ、今季のオリックスは大きな自信を持っています。逆にソフトバンクにも、これだけの戦力を持って勝たないわけにはいかないというプレッシャーがあります」 ――その中で、優勝の行方を決めていくポイントは? 「両チームの今の戦力を考えると、強力な打線をどう封じるかという投手陣の整備、特にローテーションをどう組んでいくかがポイントでしょうね。ソフトバンクは、岡島、五十嵐、サファテ、オリックスも佐藤達、平野らのブルペンが充実しています。問題は先発です。ソフトバンクは、スタンリッジが軸ですが、摂津、中田には好不調の波があります。大隣も、中10日が必要。8月17日のオリックス戦では、武田が勝ちましたが、その武田と飯田という若いピッチャーが鍵を握るでしょう。またソフトバンクは、エースのスタンリッジで絶対にゲームを落とさないことが優勝の条件になってくると考えています。オリックスも、金子、西、ディクソンには、計算が立つが、そこに吉田、東明らの若い力が、どこまでプラスとなれるか。さっそくソフトバンク戦に金子と西を中5日で投入してくるという報道を目にしましたが、相手との相性や調子を見極めながらローテーをどう組むかという戦略が優勝の行方を分けると思います」