【ハイライト動画あり】衝突局面はトンガ。セットプレーはカナダ。長所が激突した5位決定戦「トンガ×カナダ」。パシフィックネーションズカップ2024
「ゲームの基盤(スクラムなどのセットプレー)はしっかりしていて、そこから他の部分が成長していくと信じています」(カナダ、キングスリー・ジョーンズHC)
相手の2連続トライの直後。相手投入スクラムで会心のターンオーバー。このチャンスから敵陣モールで押し込むと、ここで相手PRジェスロ・フェレミがコラプシングでシンビン(10分間の一次退場)。
「スクラム攻勢」→「モール」→「シンビン」と連鎖的に相手を押し込んだカナダ。スクラム選択から連続の高速ピック&ゴーでHOアンドリュー・クアトリンがチーム初トライ(前半20分)を決めてみせた。
スクラム勝利からの近場攻撃で、4点差(10-14)に迫ったカナダ。
一時的に14人になったトンガ。しかし前半25分だ。SOペリグリーニが攻守交代直後、キック「50:22」を披露した。
「相手(カナダ)は一人を後ろに置くことが多く、後ろにキックスペースがあることが分かりました」(トンガ、SOペリグリーニ)
ここから敵陣進攻のトンガ。今度は移動攻撃からショートサイドを速攻。死角から走り込んだFBジョサイア・ウンガがデビュー戦初トライ。精度高いアタックで3トライ目(前半26分)を奪った。
前半を9点リード(19-10)で終えたトンガだが、後半スタートダッシュを決めたのはカナダだ。
後半1分、トンガの打開役であるNO8ロトゥ・イニシのキャリーに対し、ナイジェリア人の父、ジンバブエ人の母を持つカナダ生まれのFLマット・オワルーが強烈タックル。
ここでNO8ランボール主将がすかさずジャッカル。バックロー2人の合わせ技でトンガの強みを消し、ディフェンスから幸先良く相手陣へ入った。
しかしカナダは展開時のノックオンで得点機を失う。課題を克服できず、逆にトンガがPG選択で後半7分に3点追加(22-10)とした。
「次の(ステージに)進むためには、チャンスを活かすことが大事。大会全体を通して序盤が不安定で、プレッシャーをかけてチャンスを作り出しても、フィニッシュが課題になりました」(カナダ、ジョーンズHC)