神鋼の新鉄源戦略 ミドレックスが核に
【バーレーン・マナーマ=早間大吾】神戸製鋼所は低炭素・脱炭素化につながる新鉄源分野の事業拡大を目指す。成長の核となるのは、天然ガスや水素で鉄鉱石を直接還元して鉄鋼原料となる還元鉄をつくる「ミドレックス」技術。米国100%子会社のミドレックス社とともに、従来の高炉より二酸化炭素(CO2)の排出量を抑えて鉄を造ることができる直接還元鉄プラントを世界に売り込む。脱炭素に向けた動きが世界的に加速しており、新鉄源分野へのフォローの風は強い。神鋼がミドレックス社を買収して40年が過ぎた今、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けた切り札として世界からの注目が一段と高まっている。