韓国バイオ企業アルテオジェン、7カ月で株価4倍に
たびたび富豪を輩出する韓国のバイオ産業
韓国のバイオテクノロジー産業は富豪を次々と輩出してきたが、そうした富豪らは限られた期間しかその地位を維持できず、風向きが悪くなると転落した。Caregen(ケアジェン)の創業者でCEOのチュン・ヨンジは昨年、糖尿病と減量に役立つとうたう粉末サプリメントを手がける同社の株が2022年から2023年にかけてほぼ5倍になったことを受けて韓国の富豪50人に初めてランクインした。その後、同社の株価が半年で60%下落し、チュンは富豪の地位を失った。 新型コロナの検査キットメーカーのSD Biosensor(SDバイオセンサー)創業者のチョー・ヨンシクも同様の道をたどった。2021年に同社をKOSDAQに上場させ、株価はパンデミックを背景に上昇したが次第に下がり、2023年に韓国の富豪ランキングから消えた。 だが成功例もある。バイオ医薬品メーカーのCelltrion(セルトリオン)を2002年に共同創業したソ・ジョンジンは、純資産125億ドル(約1兆7990億円)で2021年の韓国富豪ランキングのトップに立った。ソの直近の資産は推定57億ドル(約8200億円)で、最新ランキングでは3位だった。
John Kang