ホンダEZ-9とEZSNOWみたいにより簡単に、さらに雪国でも楽しめるオフロードもあり?【ダックスの次はこれ?】
EZ-9のパッケージを今出すならEVでやるのが合理的
そして、EZ-9に話を戻すと凄さはそのパッケージにある。ダックスの場合はさすがにエンジンとマフラー、サスペンションをボディの外側に出さざるを得なかったが、EZ-9は全てボディ内に収めてしまったのだ。 特にマフラーをボディ内に収納するために、エンジンの強制空冷の風を再利用する構造としている。一度エンジンを冷やすのに使った風をシート下に内蔵したマフラーに送ることで、アイドリング時にもマフラーの冷却が可能となっている。 エンジンはVマチック式でベルトコンバーターを採用するが、これの前後長を86mm短縮して搭載し、後輪をスイングアーム&チェーンドライブにすることでオフの走破性能を高めている。機構としては、2001年のヤマハTMAXを先取りしていたのだ。また、ベルコンを冷やすための冷風をメインフレームから導入するなど、随所にコンパクト化の工夫が施されている。 理想的を追求したEZ-9だが、EZSNOWとも販売は振るわなかったと伝えられる。しかしこのコンセプトは、部品点数の少ないEVでこそ活きると思われるので、ホンダが2024年以降に出すというファンEVとして復活することを期待したい!
1990年型EZ-9主要諸元
・全長×全幅×全高:1680×755×990mm ・ホイールベース:1200mm ・シート高:750mm ・車重:85kg ・エジンン:空冷2ストローク単気筒 89.7cc ・最高出力:7.8PS/6250rpm ・最大トルク:0.92㎏-m/5500rpm ・燃料タンク容量:3.6L ・変速機:Vマチック無段変速 ・ブレーキ:F=ドラム、R=ドラム ・タイヤ:F=100/90-12、R=130/90-10 ・当時価格:24万9000円
市本行平