iPhone6の対応で再び注目を集めたVoLTE、気になる疑問を解説
疑問その3:VoLTEのスマホから他社のスマホに掛けた場合にはどうなるの?
VoLTEは、同じ名前であってもドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社が独自に提供しているサービスで、3社のVoLTEは現時点で互換性がありません。そのため、異なるキャリアのユーザーに通話をした場合には、VoLTEではなく従来の3G回線を使った音声通話になります。3社の広報担当者に今後の相互互換の可能性について確認したところ、ドコモは「今後対応するかどうかは検討しているが、技術的な部分に難しい部分もあり時期は未定」と可能性を示唆。一方、KDDIは「今のところ対応の予定はなくコメントできない」、ソフトバンクは「(対応は)未定」としています。 ちなみに、VoLTEが使えない場合は他社のスマートフォンと通話する場合のほか、LTEのカバーエリア外でLTE回線が使えない場合、エリア内であっても電波混雑や電波状況の悪いところでLTEに繋がらない場合なども挙げられ、その場合にはいずれも従来の3G回線を使った音声通話になります。
疑問その4:LTE に対応したMVNOのSIMカードでVoLTEは使えるの?
近年、NTTコミュニケーションズの「OCNモバイルONE」や楽天の「楽天モバイル」、日本通信の「b-mobile」をはじめ、小売事業者や通信サービス事業者が通信キャリアの回線を借りてデータ通信サービスを安価で提供するMVNO(仮想移動体通信事業者)が勢力を拡大しています。では、VoLTEに対応している端末のSIMロックを解除して、MVNOが提供しているLTEのSIMカードを挿して使用した場合には、VoLTEは使えるのでしょうか。 MVNOが利用する通信回線のほとんどを提供しているドコモに伺ったところ、「MVNOが提供するサービスについてドコモが保証することはできない」とした上で、MVNOが提供するSIMカードがVoLTEに対応できるかどうかは、それぞれのMVNO事業者に問い合わせて欲しいとの回答でした。ちなみに、インターネットイニシアティブ(IIJ)は昨年8月に行われた自社イベントの中で、同社の格安SIM「IIJmio」がドコモのVoLTE対応端末でVoLTEによる通話ができることを実証しています。ただ、VoLTEの対応についてどのように保証するかは各MVNO事業者次第ですので、もしMVNOのSIMカードでVoLTEを使いたい場合には、事前に契約している会社に確認する必要があるでしょう。