正月の株価予想をハズす“金融のプロ”に資金を託す「投資信託」にリスクはないのか?
これまで貯蓄しかしていなかった人が、いざ投資を始めようと思っても、その対象は株式、債券、不動産などいろいろあるので、迷うことが多いでしょう。経験も専門的な知識もありませんし、自分であれこれと情報を細かく調べる時間もありません。そのため、どの投資先にどれだけのリスクがあり、どれぐらいの利益が見込めるかも簡単には判断できないと思います。 そこで、プロに手数料や信託報酬などを支払って、資金をうまく運用してもらうのが投資信託です。投資信託は、投資信託の商品をつくる「資産運用会社」(アセットマネジメントとも呼ばれます)、投資信託をお客に販売する「販売会社」(証券会社、銀行、郵便局など)、販売会社の窓口を通じて集まったお金をまとめて管理する「信託銀行」の3つの機関が役割分担して提供されています。 投資信託商品は、レストランにたとえれば、お客が自分でひとつひとつ料理を注文するアラカルトではなく、シェフが用意したコースメニューみたいなものだと思えばいいでしょう。経験豊富で、日頃から多くの情報を調べているその道のプロに任せるのですから、なにも知らない素人が自分で考えて投資先を選ぶよりは、失敗の少ない無難な注文方法といえます。 ● 詐欺の心配はないが 運用失敗のリスクはある 投資を装った詐欺事件では、しばしば「投資のプロ」を自称する人間が「私に任せておけば損はさせません」などと人を騙します。ちなみに、投資に絶対はないので、「絶対儲かります」「絶対損はさせません」と断定するようなことをいうと、その時点で違法になります(「断定的判断の提供」という違法行為です)。なので、投資商品の営業マン(を名乗っている人)が「絶対」という言葉を使った時点で、詐欺師か、ものすごく無能な金融マンのどちらかであることは確定なので、「絶対」に相手にしないようにしましょう。それを考えると、専門家に運用を任せる投資信託も「大丈夫なの?」とちょっと心配になる人がいるかもしれません。