パリ五輪 スケボー女子 開選手 2大会連続のメダル なぜ日本は強いのか? 関係者が明かす 日本特有の“3つの理由”とは
パリのコンコルド広場で行われた、スケートボード女子パークで、2大会連続で「銀」メダルを獲得した15歳の女子高校生、開 心那選手。今大会、開選手のほかに堀米選手、吉沢選手、赤間選手がメダルを獲得しています。 東京オリンピックから新種目になったばかりで、競技としては歴史が浅いスケートボードですが、なぜ日本は強いのでしょうか?選手たちを知る関係者を取材すると、日本特有の“強さの秘密”が見えてきました。
■強さのワケ①「日本人の勤勉さ」「スケボーが安く買える」
「やはり日本人の“勤勉さ”ではないでしょうか」 こう話すのは、パリ五輪で金メダルを獲得したスケートボード女子の吉沢 恋選手を指導する、プロスケーターの寺井裕次郎さんです。寺井さんは、日本が強い理由の1つは、スケートボードに対する「勤勉さ」だと話します。 プロスケーター寺井さん 「海外の選手に比べて、日本の選手の方が熱心に練習しますね」 目標に向かって一生懸命、精を出してはげむ“勤勉さ”が、他国にはない日本の強さの秘密だといいます。 またスケートボードは、「他の競技と比べて、道具を安くそろえられるため、親の金銭的な負担も少なく、子どもが身近にスケートボードを始められる」と話します。
■強さのワケ② 「日本独自の育成システム」
2つ目は、子どもたちの「育成」です。 ワールドスケートジャパンの宮沢 武久専務理事は、“日本独自の育成システム”があるといいます。 ワールドスケートジャパン 宮沢専務理事 「4歳から6歳くらいの時からスケートができる環境や、システムがある事です。日本スケートボード協会(AJSA)の競技にキッズスケーターの登竜門と言われるコンテストがありますが、小さい時から大会に出て、100人から200人が競争して上達し、アマチュア大会から最終的には、17歳から18歳くらいでプロになるという、一貫したシステムが日本にはあります。これは外国では聞いたことがなく、“日本独自のシステム”です」 例えば、5歳でスケートボードを始めた場合、10年後にオリンピック選手になるための日本独自の育成システムが形成されているといい、かつては、まだ幼かった堀米選手や開選手なども参加し技術を磨いていったといいます。