次のビットコイン半減期、新たなハイプ・サイクルを生み出すか
マイナーに与える影響
コインシェアーズはそのレポートの中で価格予測を提示しておらず、その代わりに、ビットコイン・マイニングは半減期後に競争が激化し、最も効率の悪いマイナーが排除されると主張している。 前回の半減期以降、ビットコインの効率は90%向上しているが、ハッシュレート(ネットワークセキュリティに投入される演算能力の量を表す)やコスト構造も増加している。 実際、ビットコインのマイニング難易度は現在、歴史的な高水準にあり、2023年には演算能力が100%以上跳ね上がった。コインシェアーズはこれが、半減期後には「マイナーの流出」で落ち込むと予測している。 同社はまた、ネットワーク上のマイナー数を決定することになる、ハードウェアと電気代、難易度レベル、特定のマイナーが儲かっているか損をしているかを決定するコスト構造との間の複雑な相互関係を考慮すると「1ビットコインあたりの平均生産コスト」は半減期後に3万8000ドル弱で正常化する可能性があるとしている。 このことはビットコイン価格の予測にとってどのような意味を持つのだろうか? 少し矛盾しているが、ビットコイン価格が4万ドル以上のままであれば、マイナーの収益が低下する可能性がある。 コインシェアーズの予測には含まれていないが、マイナーがビットコインの最大の売り手であることが多いことを考えると、収益性の低下はそマイナーたちからの売り圧力も生むかもしれない。 このような考えに同意せず、半減期をビットコイン価格の潜在的な好材料と見ている人も大勢いる。しかし、誰もがそれぞれのインセンティブを持っていることに注意することが重要だ。半減期に関して唯一ほぼ確実なのは、それがハイプの瞬間であるということだ。 |翻訳・編集:山口晶子、増田隆幸|画像:Shutterstock|原文:Will the Next Bitcoin Halving Be Another Hype Cycle?
CoinDesk Japan 編集部