実写版「ウイングマン」桂正和40年の思いが詰まったスーツ秘話
また、健太が自作する赤いウイングマンスーツもアップデート。「原作だとツギハギのスーツですが、桂先生が『今のコスプレイヤーはすごく本格的だから、健太が特撮番組に出せるレベルのスーツを作れてもおかしくない』というお話をされて、新しくデザインされています。40年前に描かれた作品ですが、今の時代に通ずる要素が多いのはさすがだと思いますね」
そうして完成したスーツなだけに、シルエットの細さも原作通り。スーツアクターの人選にもこだわったといい、坂本監督は「自分の監督した『仮面ライダーガッチャード』でエターナル役を担当した、橋渡竜馬が担当しています。体型がはっきりと出るスーツになったので、シルエットを重視しながら、今回はお芝居の場面もすごく多かったので、アクションと演技、両方の条件がそろっている橋渡がやっています」と明かす。
まさに、40年の思いと技術が詰まった最新版スーツ。ただ坂本監督は、どんなに月日が経っても変わらないものもあると語る。「やっぱり、どんなに素材が改良され動きやすくなっても、撮影中のスーツアクターは本当に大変です。今作は夏場の撮影だったので、家のなかでアオイと会話するシーンだけでもすごい暑さで、足元に汗で水溜りが出来たくらいです。スーツアクターは皆、体調管理に気を使っていますが、暑さは何十年経っても変わらないですね(笑)」(編集部・入倉功一)